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| 有峰森林文化村憲章 富山県には日本の屋根、北アルプス立山連峰がある。峰々は豊かな水をもたらし、森林に適した自然を形成している。私たちの祖先は、森や大地に神をみる思いで、森林を守り再生する努力を重ねてきた。これら自然の恵みと人間の営みによって、豊かな森林が保全されてきた。 有峰森林はまさに日本の森林を代表する風格と優しさにあふれている。その貴重な遺産を受け継ぐ私たちは、森の民のこころとともにこれを次の世代に引き継いでいかなければならない。 この使命を担う私たちは、水と緑といのちの森を永遠に守るために、有峰森林文化村を設立し次の憲章を定める。 1 森の息吹きに触れいのちの循環を学びます。 2 生き物が気ままに住める環境を守ります。 3 森の恵みと人の営みを語り継ぎます。 4 森を見つめて自分を見つめなおします。 5 有峰を愛する人の輪を世界に広げます。 |
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急な林道を縫うように進む。登りきったところに、ゆったりと水をたたえた湖が広がる。静かな湖面、それを囲む緩やかな山々、明るい緑。薬師岳の麓の有峰は、ブナやミズナラなどに覆われた標高1100mの高原盆地。絶好の地にダムは造られている。貯えられた清らかな水は、発電だけでなく、生活用水や農業用水などに利用され、人々の生活を支えている。 |
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| ●森と友だちになろう。 | ●森に教わろう。 | ●森を引き継ごう。 | ||
| 車窓から眺めるだけもいい。けれど有峰は、森の中を歩いてこそ繊細な表情を見せてくれる。猪根、冷夕谷、砥谷、東西半島、折立・・・。いろんな森をめぐってみよう。落ち葉の心地よいクッションを感じながら歩く。沢の音、鳥やセミ、カエルの声がやさしく響き、すがすがしい木の香りが胸いっぱいに満ちてくる。雨の日も、晴れた日とはまたちがった静寂がいい。森はいろんな微笑みで、あなたを迎える。有峰のなかで、あなたの好きな森や木を決めておく。そして時々、友だちを訪ねる気持ちでその森へ出かける。きっと心が、豊かになるにちがいない。 | 明るい森を歩き、野鳥の声を聞く。木の幹に触れ、沢で顔を洗い、さえた頭で、生きものたちの関係を考えてみよう。そして、それに歴史の光りをあててみる。46億年とも言われる地球の歴史のなかで、偶然か必然か、いのちが誕生した。いのちはとてつもない長い時間をかけて進化し、広がりながら今日の生態系をつくりあげた。遥か46億年のうち、人類が森で生まれてわずか50万年。産業革命も、ほんのつい最近のことといえる。そんな見方で過去に思いを馳せると、有峰の歴史はよりいっそうの光りを放つ。五感を使って森を味わおう。生きとし生けるものの関係と歴史に思いを広げよう。そうすると、森の楽しみはもっと大きくなる。 | 20世紀は、「戦争と技術」の時代だった。これは、人間だけが特別であり、いのちは死んでしまうと何も残らないとする砂漠の思想から生まれた。「戦争と技術」の社会は限界に直面しようとしている。生きとし生けるものが、みんなつながっていることを否定する砂漠の思想の限界だ。21世紀は、「平和といのち」の時代にしたい。共生と循環、自然への畏敬―森の思想に戻らなければならない。日本の文化の底流には、縄文以来受け継がれてきた森の思想がある。国土の7割近くが森に覆われている日本は、森の思想に立つ「平和といのち」地球社会への先導役でなければならない。有峰の静かで豊かな森と湖。これらと森の思想とを一緒に、次の世代に引き継いでいこう。 |