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ありみネット http://www.arimine.net/

有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2012年10月19日 第269号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/田上十志郎
(発行日現在の有峰村民人口:766人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆「山じまい感謝の集い」in”有峰”の参加者少なし!応募待っています。
  〜有峰の森は紅葉が真っ盛り〜           有峰森林文化村
◆9月に寄せられた俳句                有峰森林文化村
◆有峰村民によるリレーエッセイ第45回
  〜人々の生活に密着した神々について〜             源田 義一
◆ねじばな便り
  〜森から共生循環を学ぶ必要性の増大〜          中川 正次
◆編集局からのお願い                 有峰森林文化村
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◆「山じまい感謝の集い」in”有峰”参加者少なし!応募待っています。
  〜有峰の森は紅葉が真っ盛り〜           有峰森林文化村
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○有峰の森を知り、有峰の森の恵に感謝するとともに、かつての有峰びとが
森からの恵を得て森林文化を築き上げていた森林文化の歴史に思いを馳せて
見ませんか。


1  主 催  公益社団法人 富山県農林水産公社(富山県の指定管理者)

2  開催日  平成24年10月27日(土)〜28日(日)
        (募集の締切 平成24年10月20日(土))

3  対象者  有峰村民(定員25名)
        (有峰村民の登録はいつでもお受けしています)

4  参加費  4,800円(特別料金)

5  宿泊場所  富山市有峰  有峰ハウス (076−481−1758)

6  申し込み
       住所・氏名(フリガナ記載)・性別・年齢・電話番号を
        記載して平成24年10月20日(土)まで(必着)に、
        ハガキ又はメールで申し込んでください。

7  持参するもの
        水筒、保険証のコピー、カッパ、長靴、長袖・長ズボン・
       帽子(色は、黒いものを避ける:ハチの被害を避けるため)、
       軍手、雪模様のときはスノータイヤ

8  問い合わせ
  電話  076−481-1758(9/25〜10/13の間は、携帯に連絡下さい。)
   FAX  076−481-1758(9/25〜10/13の間は、FAXが不通)
   携帯  080−2957−1234(有峰ビジターセンターへの直通電話)
   電子メールinfo@arimine.net

9  日程

<10月27日(土)>
13:00   有峰ビジターセンター集合
      自家用車でお越しの方は、事前に林道通行引換券をお渡し
      します。また、自家用車でお越しできない方は、ご連絡くだ
      さい。”
      
13:15   有峰湖展望台からの紅葉を満喫する

13:45 冷タ谷遊歩道トレッキング(ゆっくりと)
〜有峰の森を知る〜
      ○トトロやもののけ姫が住んでいそうな「あがりこの森(か
       つての有峰びとが森からの恵を得ていた証)」で神秘的か
       つ幻想的な雰囲気に包まれてみませんか!
       
       ※遊歩道の散策中にドングリ拾いなどをして見ませんか! 
       ・有峰でドングリを植え育てるための、ドングリ拾いをして
       見ませんか!
       (翌日、ビジターセンターの横でドングリ植えを行います。)
       ・また、ドングリや枝を拾ってクラフトづくりに挑戦して見
       ませんか!
       (翌日、有峰ハウス別館前で、クラフトづくりを行います。)

15:00   有峰ハウスへ向かう

15:20   有峰ハウスチェックイン

15:30   〜有峰の森を知る〜 語り部講
      有峰の自然豊かな森林及び有峰のダムと人々のつながり

16:30  自由時間、入浴

18:00   夕食

19:30   〜有峰森林文化村の10年のあゆみ〜 

<10月28日(日)>
6:00    ○もちつき準備
       (場所:有峰ハウス別館前)

6:30    ○クラフトづくり(有峰ハウス別館前)や朝の散策(自由
       参加:自然探検歩道:猪根谷沿い 1時間コース))

7:30    ○もちつき、お供え(有峰大助)、朝食(昼食分も用意します)
       (有峰ハウス別館前)

9:00    ○クラフトづくり(有峰ハウス別館前)

10:00   ○ドングリ植(ビジターセンタ−横)

11:00   一年の振り返り(有峰ビジターセンター)

11:30時  解散

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◆9月に寄せられた俳句                有峰森林文化村
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有峰村民などの方々から俳句ポストに寄せられました9月のよい句を中坪
達哉さん(富山県俳句連盟会長)に選んでいただきました。
 これからも優秀な作品を毎月掲載しますので、有峰へお越しの際はビジタ
ーセンターへお立ち寄りいただき、俳句ポストに投稿してください。

俳句ポスト 9月入選作品  中坪 達哉 選

あがりこの空を流れて秋の雲   中川 正次
栃の実の落ちては跳ねる音も秋  長瀬まゆみ
遠雷の有峰あたり夏は逝く    中山 義雄
秋色に染まる薬師を仰ぎ行く   小池 三郎
頬なでる秋風やさし森の道    坂本 玲奈
遊歩道みどりさわやか冷タ谷   高嶋恵美子
有峰の水面澄みたり薬師岳    太田 透
十年の月日や森の初紅葉     吉島よし江
月光に息を殺せしけものたち   中坪 達哉

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◆有峰村民によるリレーエッセイ第45回
〜人々の生活に密着した神々について〜      源田 義一
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 有峰の記憶(前田英雄著編)の中に有峰びとの信仰、有峰の狛犬、懸仏の
欄が有る。
 有峰びとの信仰を調べるに有峰村が平穏に生活が流れてた時代、村のはず
れには道租神が安置され、狛犬は宮社殿の見世棚に安置されていた。
  狛犬とは朝鮮半島のことを高麗(狛)と称したことから出ているが、その意味は外
来の犬というくらいの意味であると記してある。
  狛犬が神前に置かれる前は宮中で御簾や几帳の裾のあおり止めの鎮子として
おかれた小型のものであった。
  一方、道租神は古来、災厄や疫病をもたらす悪霊は村の境界から侵入する
とされ、その侵入を阻むため、村や部落の境や辻などの路傍に祀られた神の
事である。
 道租神は塞の神とも呼ばれ、悪霊の侵入を防ぎ旅などの安全を守るとされていた。
 有峰びとの生活は数多くの神様によって守られていたことが当然想像され、在所の
はずれや村内には道租神が祀られていたと考える。
  現代の私達の生活の中を見廻しても、例えば、自分が住んでいる小さな地域や
範囲には神社や祠が2つや3つは点在するはずである。

 有峰びとの家の中には当然、薬師信仰にもとずく、主神が祀られていたはずだし、
生活を守る数多くの神様、所謂、道租神が村のはずれに鎮座していたと思う。
道租神と狛犬、どちらが古い歴史があるのか?、道租神は所謂、神話の世界にまで
溯る必要があるのに対し、狛犬の世界は新しく朝鮮半島の高麗(狛)まで溯るので
相対して新しいと考える。
  前述の如く道租神はあの世とこの世を分け外部から厄災が入らぬよう見張ってく
れる神をいにしえの人々は、村のはずれに鎮座させた事に始まる。
  私達の生活に密着した神々は戦いや疫病、災害による死が絶えなかった時代は
人々は自分で身を守る必要があったと思う。国の中央政治に多くを望めない分だけ、
人々は身近な神々に加護を求めるしかなかったと思うのである。
  この様にして、山奥での生活をする人々の生活に密着した、いろんな信仰(所謂
民間信仰)が生まれ根づいていったのである。
  例えば、一番大切な田んぼや山は、日常生活を営む為の神聖な場所であり、
家の中には火を使う台所、不浄の場とされた便所などは神の守りを請う場所
であった。
  そんな意味で、家は事故や災害が起こらない様に、家の中にいろいろな神が
祀られた。
 例えば、台所の神、小生の昔の家では台所、便所流し場、玄関などにも神を
祀った。
 食物を調理する台所は「家」の中心であり、象徴の場所でもある。昔の家では
「かまど」の近くに神棚が設けられ、いろんな神が祀られていた。
 一番の代表格が「火」と「かまど」の神であった。その他、井戸の神、屋敷神、
田の神、山の神など生活に密着した神々を祀る民間信仰があったのである。
  これらの神々の中でも、日々の生活に重要な神は順位が高く、異界に通じる
場所、格別な加護が必要な場所には「モレ」なく神々が祀られていたのである。
  現代でも生活空間には小さな神々がひしめき合い、多種多様な儀礼や年中
行事が行われている所も多いのである。
  人々は自分達のそばに寄り添う神々を大切にして日々の祈りを欠かさない
生活に安住の心を求めたのである。
  では「道租神」はどのような神であったのか?。文献によれば、道租神は
ドウロクジンサイノカミ、ドウソジンなどと呼ばれ悪霊が入ってくるのを防
いでくれる神とされ、また旅路の安全を守る神様であり、健康、家庭の幸せ
と五穀豊穣をもたらしてくれる神であると解説されている。
 これは辞書的な解説としては最も当り前のものと言って良い。
 村境に立てられる人形や旅の途中で木の枝などを折って手向ける枝折神な
ども道租神とする考えもある。
 この様な名称や機能の異なる神々を一括して道租神として伝承するために
「道租神」の概念は明確でないが、現代の今日、各地に「道租神」として認
識されている神が存在している事も事実である。
  ドウソジンと呼称は「道」「租」「神」の漢字の音読みであり、その漢字
表記が成立してから生まれた神名である。
  つまり道租神の表記は11〜12世紀、それを音読みした「ドウソジン」
の呼称は13世紀である。道租神のいわれは神話から発生しているとの文献
から、黄泉国(よみのくに)から戻った伊邪那岐神(いざなぎのかみ)が黄
泉比良坂(よもつひらさか)と、この世の境を大岩で塞いだのだが、その岩
から、道返え大神(みちがえしのおおかみ)が現れたという。これが道租神
となった。
 前述した如く、つまりあの世とこの世を分け、外部から厄災が入らぬよう
に見張ってくれる神を、いにしえの人々は村や部落のはずれに鎮座させたの
が始まりであると記載されている。
  今日では道路はアスファルト化し、両側には街路樹が植えられ道租神など
の存在すら感じられない。
  今も道租神が鎮座するのは町や旧村の旧道路治であり昔は八百万(やおよ
ろず)の神々が鎮座していたが、現代ではずいぶん数が減ったと感ずるので
ある。
  多くの日本人は無宗教であると言われているが、生活には古くから多くの
神道にもとづく神様が根づいていることを忘れないで欲しい。有峰村の人々
の生活の中には薬師信仰と道租神信仰が根づき、生活のリズムの中に依存し
ていたにちがいないと思う次第である。 (完)

(参考文献)
1、 有峰の記憶(前田英雄著)桂書房(2009年版)
2、 日本の石仏(日本石仏協会)青娥書房(2003〜2011年)
3、 日経おとなのOFF、入門ニッポンの神様(2012、No,129)
4、 入門、日本の神様(洋泉社)(2012年版)
5、 日本の神々、神徳・由来事典(三橋健編著)学研パブリッシング
6、 その他、文献を参考                         

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◆ねじばな便り
〜森から共生循環を学ぶ必要性の増大〜           中川 正次
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 10月3日の北陸中日新聞の一面に、富山県のブランド力が後退しているの
で、観光戦略強化が課題という記事が載っていた。氷見市には、観光戦略課
がある。
 しかし、そもそも、観光は戦略になじむことなのか。世の中には、戦略に
なじむことがある一方、なじまないことがある。
 福祉戦略はありえない。受験戦略はあるかもしれないが、教育戦略はおか
しい。
 鎌倉や京都、ヴェネチア(行ったことはないけど)に私は憧れる。
 その憧れの地が、観光戦略を立てているとしたら、引いてしまう。
 少なくとも、有峰森林文化村に戦略があってはならないと思う。有峰森林
文化村基本構想を練っていた12年前、長井真隆先生は、こう言われた。
 日本人は木に対して実利的な民族だ。公害が発生したから、森林浴がした
いから、木が大切と考えている。
 そうではなく無用の用としての存在を原点に、人とのかかわりを考えても
らいたい。最後に作家小松左京氏が花と緑の万博で話した言葉を紹介する。
 「切って何かを作ろうなどと思うな。その下で寝転がって心を宇宙に開く
ならば、こんなに役立つことはない(荘子の逍遥編」」
 戦略という考え方は、荘子の考え方に、そして、有峰森林文化村憲章に、
なじまない。有峰森林文化村憲章は、力を注ぐべき点を指し示しているけれ
ども、そのことを戦略と呼んではならない。
 国家戦略担当大臣というポストがある。そもそも国家のあり方を戦略とい
う言葉を使って考えることはいいことなのであろうか。
 足尾鉱毒事件は、日清日露戦争と併行して悪化していた。
 この頃は、「ロシアの脅威に対抗しなければならない。ロシアに負ければ
元も子もなくなるから、銅の主要鉱山である足尾のことは目をつぶろう」と
いう国家戦略があったと言えよう。戦争は、いつの時代も最大の環境破壊者
である。
 国家戦略担当大臣ができて、観光戦略という言葉が使われるようになって、
戦略という言葉に対する抵抗の外堀が埋められているような気がしてならな
い。
 国家戦略の名の下に、国益が追求されて、奈落の底に落ち込んでいった歴
史を学ぶ必要がある。
 そして、歴史を学ぶことと同じくらい、森から学ぶことは重要だ。
 ドングリの豊作凶作とツキノワグマの関係、荒地ができた後のケヤマハン
ノキ・シラカンバなどからミズナラ・ブナなどへの遷移など、森の中には興
味深い現象が起こっている。
 これらを生き物の戦略という言葉で説明しては、本質を見失うのではない
か。
 とりわけ、荒地から森林への遷移を知ると、ステージごとのリレー走者が
バトンを渡していくようなけなげさを感じてしまう。
 そのアンカーたるミズナラやブナとて、王者として他を従えて君臨してい
るわけではない。共生と循環という慎み深さが命の全体を貫いている。

 そういったものの考え方を、きな臭くなってきた世間に向けて、冷静にな
れよと押しひろげることはできないものだろうか。
 森林浴すると気持ちがいいのは、「森の本質を感じて、そして学んでくだ
さいよ」と、森が誘っているからなのではないだろうか。
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◆編集局からのお願い                 有峰森林文化村
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◇文化サークル活動所/有峰デジタル画廊にどしどし 投稿をお待ちしており
ます。(デジタル写真でも絵画(写真に撮って)投稿ください。)
有峰森林文化村新聞は村民の交流の場として利用してください。
◇有峰森林文化村では皆様からいただいた情報やご意見、感想を掲載いたし
ますので、どしどし投稿をお待ちしております。

◇あて先
◇E-メール:info@arimine.net

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