********************************************************************
ありみネット http://www.arimine.net/

有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2012年6月29日 第261号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/田上十志郎
(発行日現在の有峰村民人口:748人)
********************************************************************
━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆有峰村民によるリレーエッセイ第41回
 〜身近かなブナ林について〜                源田 義一
◆ねじばな便り
 〜仕事は大勢、うまいもんも大勢〜            中川 正次
◆お知らせ                         有峰森林文化村
◆編集局からのお願い                 有峰森林文化村
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
──────────────────────────────────
◆有峰村民によるリレーエッセイ第41回
 〜〜身近かなブナ林について〜               源田 義一
──────────────────────────────────
 ブナ林と言えば大抵の人は、立山のブナ林を思い浮かべるだろう。
 立山のブナ林は、巨木が多く大変美しいけれども、ブナ林としては密生し
ておらず点在しているので、美的には巨大で壮大でスケールの大きい格別な
美しさがある。
  また、有峰の山にも立山に負けない巨木で美しいブナ林が多数点在してい
る。例えば私達に身近な猪根山や冷タ谷の斜面には巨大なブナ林が点在して
いる。
 ハイキング道(冷タ谷遊歩道)がある周辺には30〜50cm径の成年期のブ
ナの木がランダムに点在し、ブナ特有の木肌を四季通じて周囲の雑木林と見
事に調和している。
 この強いコントラストがあるブナ林など森の映像は訪れるハイカーの目に
焼付くのである。
 ブナの木の美しさは春から夏には濃い緑色、秋には他の樹木では見られな
い複雑な美しい色を混ぜた紅葉を見せてくれる。
 秋空の斜光に照らされて、有峰の湖面に映える美しい風景の様は有峰に来
た者しか味わえない。
 これらに対して、巨木でなく密生したブナの群生地帯と言った方が適当か
も知れない美しいブナ林は、そんなに多く存在しない。
 登山すれば、標高900m〜1,200m位の範囲は、通常ブナの生息地帯である。
 富山の山々には、ブナ林が広く分布しているが、その中でもブナ林が尾根
一帯に広く密生分布し、頗る綺麗なのは高落葉山の稜線のブナ林ではないだ
ろうか。
 この山のブナ林は、海抜1,080m〜1,120m位に位置し、高低差がほとんど
無い平坦な尾根に密生して育っている。
 尾根にあるブナ林の長さは、約500m〜700mに達し、平坦な地形が頂上近
くまで登山道両側に見られる。
 このブナ林は、直径5p〜10p位の小木から、直径20p前後の若い木や30
p〜50p位の成人に達した巨木まで実にさまざまなブナの木が密生して、電
柱を建てた様な林が曲線を描き続いている。
 春から夏の季節の流れの中では、ブナの新葉や若葉が生い茂り、天然の日
傘を形成して、道を歩いていると太陽の光がチラチラと足元にこぼれ落ち、
万華鏡の様に足元が変化する美しい林を形成してくれる。
 〜ここら当りで高落葉山の位置関係を簡単に紹介しておこう〜
 高落葉(高落場とも言う)山は標高1,122mで南砺の静かな山である。庄川水系
と砺波平野を隔てる標高差のない山並みが続くがこれが高清水山系で高落葉
山はその南西に位置し、その山系の最高峰が高清水山。(今では道が荒れて
登りづらい)
 高落葉山山頂からは砺波平野の散居村が一望できる。しかし山頂は平坦で
ピークが,どこか解らない。
 近くには有名な縄ケ池のミズバショウ群生地がある。
 城端を抜け国道304号線、通称、細尾峠の登り坂を200m〜300m位登り始め
た所に縄ケ池へ行く入口案内板が立っている。
 この地点から一番簡単な登山ルートである日溜り峠まで車で30分前後で着
く。ここの標高は1,040mで車4〜5台駐車出来る広場である。
 ここから5〜6m程歩くと奥つくばね山(草沼山?)を経て高落葉山への
登山口の,案内杭が有る。15〜20分なだらかな道を登ると奥つくばね山山頂に
着く。
 ここから10分位下ると平坦な尾根になり、ブナ原生林群生地帯の入口に至
る。
 ここからが素晴らしいブナ原生林の始まりとなる。桜並木ならぬブナ林並
木を歩く事となる。春から夏は若葉のグリーンシャワーの中を歩く、秋はブ
ナの葉の美しい紅葉と秋月で落葉する黄色、赤色、橙色のブナの葉など筆舌
に尽くせない。
 美しく素晴らしい平坦なブナ原生林の並木は知る人ぞ知る穴場である。
 ハイカー以外は案外知られていないのでなかろうか。
 もう一つのブナ林も美しい。牛岳山頂から山田村へ登山道を二本杉峠へ下
る途中約15分下った所の尾根一帯が若木のブナ林群生で植生が一変する所が
ある。
 この場所はハイカーの休憩地点で、2ヶ所に新しいベンチが設置されてい
る。直径10〜15cm程のブナの木が天空に向って細長くのび、その木肌が実
に美しい。
 ブナは県営野球場1,5倍位の広さに群生して居り、尾根を通り抜ける風で、
ブナの葉が摺れ会う音は初夏の季節感を最大限に与えてくれる。
 しかもこのあたり一帯は、イワカガミの群生林で5月の中旬頃はピンクの
花が咲き乱れ素晴らしい月景を演出してくれるのだ。
 小生は春、秋のハイクには必ず、このブナ林で休憩、コーヒーブレクする
が小さなブナ林だが樹木の肌が美しく、登山道の両側に規則正しく密生する
光景は美しく何も言う事はない。このグリーンシャワーの中にいるだけで、
ハイカー冥利に尽きるのである。
 この山の小さな尾根のブナ林は案外、その美しさが認知されていないのは
残念である。
 機会があったら登山目的とは、又 別の角度で山の林や樹林帯を観察する
のも実に楽しいものである。
──────────────────────────────────
◆ねじばな便り
〜仕事は大勢、うまいもんも大勢〜            中川 正次
──────────────────────────────────
 前回に続いて、山開き歓喜の集いの話をします。6月3日の朝、有峰ハウ
ス別館の前での注連縄(しめなわ)づくりと、餅つきをしました。注連縄は、
沢田恵美子さん、餅つきは佐竹猛さんの指導です。いずれも山開き歓喜の集
いの定番です。佐竹さんが面白い話をされていたので報告します。
 全部で3臼、餅つきをして、そのうちの2臼目は、おろし餅でした。
 できたものから、つまみ食いのように食べるやり方です。大根おろしと胡
桃の入った味噌の味が絶妙で、実にうまい餅でした。
 別館の玄関の前の階段に腰掛け、絶妙のおろし餅を食べながら、佐竹さん
に、「仕事は大勢、うまいもんは小勢ですね」と話しかけました。
 このことわざ、日本中、共通だと思っていました。後日、関西出身の人に
言ってみると、「初めて聞く」とのこと。生まれが富山県の人でないとわか
らない言葉だったようです。意味は、「仕事をするならたくさんの人に手伝
いしてもらって一気にやるがよい。おいしいものを食べるときは、少人数で
こっそり食べるのがよい」という意味です。
 佐竹さんは、こう言われました。「うまいもんは小勢というのはうそであ
る。うまいもんは、がせろうて食うのがうまい」。「がせろうて食う」とい
う言葉は聞いたことがないので、意味を聞くと、「ガキのように取り合いを
しながら食べる」という意味とのこと。佐竹さんは、富山市柳町の人であり、
県西部の私は知らない言葉でした。
 佐竹さんの「仕事は大勢、うまいもんも大勢」の中には真理があると思い
ました。
 逆に言うと「仕事は大勢、うまいもんは小勢」の中には、役得をちゃっか
りもらうような後ろめたさがあります。
 考えてみれば、「うまいもんは小勢」に対する後ろめたさに封印し、「仕
事は大勢、うまいもんは小勢」こそが社会の進歩を促す推進力とみなしたの
が近代だと思います。そのあげくが、今日、人件費こそが最大のコストであ
るからと、「仕事は小勢、うまいもんも小勢」の道を突き進んでいます。
 その結果が、若者の就職難として現れています、

 「うまいもんは小勢」というのは、実は卑しい、あるいはそれをつきつめ
ていくとろくなことがないという考えにたって、社会のありようを健全にし
なければならないのではないかと思います。
 森林生態系においては、単純に個々の生き物の貪欲の総和として安定が得
られているのか。それとも、ほどほどに生きるというような中庸的な生き方、
あるいは他の生き物のために生きるといった利他の生き方が、森の安定を支
えているのではないか。それぞれの生き物は、自由を多少制限されていると
はいえ、もっと価値の高いものを得ているのではないか。そのあたりをもっ
と勉強してみたいと思っています。
─────────────────────────────────
◆お知らせ                     有峰森林文化村
────────────────────────────────── 
  
  PRポスター      遊歩道から望む薬師岳  「あがりこ」という奇妙な形の木

チューリップテレビで放送している「県政番組とやまメモらナイト」の取材が
冷タ谷遊歩道で6月22日にありました。(アナウンサー鎌田香奈、ディレクター柴田恭子)
                 放送日時は、7月1日(日)23時08分からです。
                 再放送は、  7月3日(火)21時54分
                          7月6日(金)10時55分からです。
──────────────────────────────────
◆編集局からのお願い                 有峰森林文化村
──────────────────────────────────
◇ホームページありみネット http://www.arimine.net/
◇文化サークル活動所/有峰デジタル画廊にどしどし 投稿をお待ちしており
ます。(デジタル写真でも絵画(写真に撮って)投稿ください。)
有峰森林文化村新聞は村民の交流の場として利用してください。
◇有峰森林文化村では皆様からいただいた情報やご意見、感想を掲載いたし
ますので、どしどし投稿をお待ちしております。

◇あて先
◇E-メール:info@arimine.net

──────────────────────────────────