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有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2012年5月18日 第258号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/田上十志郎
(発行日現在の有峰村民人口:739人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆有峰村民によるリレーエッセイ第39回
 〜アメリカハナミズキは何ぞや〜             源田 義一
◆ねじばな便り
 〜「立山の空にそびゆる」の歌を味わう〜         中川 正次
◆「第10回有峰俳句の会」参加者募集          有峰森林文化村
◆編集局からのお願い                 有峰森林文化村
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◆有峰村民によるリレーエッセイ第39回
 〜アメリカハナミズキは何ぞや〜             源田 義一
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 国道156号線砺波街道筋には“ヤマボウシ”や“アメリカヤマボウシ”
の木が植えられている。
 今頃はこれからの木々は今を盛りと白い花やピンク色の花を咲かせていて
車窓から心に清涼を与えてくれる。
 この木は謂れ有る歴史を持つ木であるが、今では全国どこでも見られる木
になった。
 山に入っても沢山有る木の様に思えるが、桜の木やコブシの木ほど多く見
掛ける木ではないが、場所によっては山の斜面一体がヤマボウシの群生地で
ある場所もある。
 例えば、城端の縄ヶ池の駐車場近くの緩斜面には沢山の木々が密生してい
る。 この木はミズキ科ミズキ属の落葉する高木で雑木林などの中では5〜
10m位の大きさである。
 枝は階段状に分かれて生成、木の葉は対生し卵形または楕円形をしている。
 この木の最大の特長は葉の葉脈を中心に波うっている様な状態で葉が平坦
ではない事である。
 言わば、枯葉の葉脈が浮き出て見られる状態を想像してもらえばよいだろ
う。

 白い花で説明すると、5月の初旬〜中旬になると小さな枝に頭状の花序を
頂生して20〜30ヶの小さい黄色の花が集まり花序の基部に4ヶの白い総苞片
がある花をつける。
 総苞片は先が尖り、長さ3〜6p位あって花弁と見誤りやすい。
 花が咲き終ったら肉質球形の大きな果実と結び、この実は秋には朱紅色に
熟して甘味がある。
 しかし、この甘味は若干、甘い程度である。ヤマボウシは街路樹や庭木と
して植えられている場合はそれとなく樹は判別出来るが、山でも、しかりで
ある。

 初夏新緑の頃にはヤマボウシのきわだった白花は鮮やかで谷を一つへだて
た斜面でもヤマボウシと直ぐわかる白い花を咲かせてくれる。
 ヤマボウシの木は大木なり易いが材は硬質なので、昔から車輪や水車の軸
などに利用されていたが、それよりも大きな庭園の観賞樹として、又庭木と
しての需要が多くて魅力があり風情がある。
 また、白花やピンク色の花がある外来種であるアメリカヤマボウシは交互
に植えるとコントラストがあり観賞樹として、はアメリカヤマボウシに軍配
を挙げたい。
 その他にヤマボウシの仲間には花が大型(径が7p〜8p位になる)のハ
ナヤマボウシ、ベニヤマボウシは花が淡紅色、アオヤマボウシは花が小さく
尖っている緑色の花のものなどがある。
 ヤマボウシは秋にはイチゴ様の丸い朱紅色の熟した実をつける。実の中に
は5〜6ヶの種があり、果実の中は橙黄色で若干甘い。むしろ物足りない甘
さといった表現がピッタリの甘さ程度である。

 この実を採ってホワイトリカーに浸ければ果実酒となるが、単独では果実
酒としての甘さ、酸味が物足りないので、レモン、砂糖を添加して味を調整
すれば、琥珀色に仕上がり美味しくいただける。
 一般的に云える事だが、果実が甘い物は概して果実酒の原料として適さな
い。 果実酒の主原料である実は酸味がある物が上手に仕上がる。
 ヤマボウシ果実酒にはブドウ糖、ビタミンを多く含有し、その他にミネラ
ル、ガラクタン、カロチン、フルフラール、ペクチン等を含み強壮、食欲増
進などに有効なる事が知られている。
 だけれども、やはりヤマボウシの実、そのものを口にした方が味覚をダイ
レクトに感じる事ができて、最とも美味しい。

 ―さて話を本来の主題に戻そう―
 ヤマボウシについて調べてみるとヤマボウシ属(Benthamidia)は北アメリ
カの東西に各1種、中央アメリカに1種、日本からヒマラヤに5種の計、8
種があり、日本に有るのはヤマボウシ1種だけと記されている。
 アメリカヤマボウシ(B, Florida Spach)はハナミズキとも云い、頭状花
序につく花がお互いに離れているから当然、果実も離れており、総苞片の先
がへこんでいるか、または、ほぼ平らである。
 アメリカヤマボウシは、北アメリカ東部産の代表的な花木だとの事で、春、
葉に先立って開花して美しいから日本にもよく植えられているのである。

 ―ハナミズキのエピソードについて―
 明治42年(1909年)から数年にわたって、当時の東京市長だった尾崎行雄
がアメリカ合衆国にサクラの苗木を贈った。
 その桜が今、アメリカで桜祭りとして有名になっているのだが、その返礼
として大正4年(1915年)東京市に贈られたのが日本における“ハナミズキ”
のはじまりで、日米親善の木として有名になった。
 当初は日比谷公園に植えられ、その後は新宿御苑をはじめ東京の各公園や
その他の地にも植えられるようになり、今では全国に広がってハナミズキの
名前を知らない人はいない。
 ところでアメリカハナミズキと云う人もあるが、これはアメリカヤマボウ
シとハナミズキを“ちゃんぽん”した名前で、明らかに間違いであるそうで
ある。

 ―身近かにある花木であるが、いろいろ混同されて使われている事を知ら
なかった。―

<参考文献>
1.園芸植物大辞典(小学館)、1994,4,20刊
2.世界の植物(朝日百科)、朝日新聞社、1979,8,30刊
3.原色世界植物大図鑑(地陸館)S61,4,20刊
4.日本大百科全書(23号)、(小学館)、1988,9,1
5.万有百科大辞典(19)、植物編(小学館)S47,10,10
6.日本大百科全書(18)、(小学館)1987,11,1
7.果実酒、薬酒の作り方、楽しみ方(家の光教会)H3,9,1
                               (完)


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◆ねじばな便り
〜「立山の空にそびゆる」の歌を味わう〜          中川 正次
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 立山の空にそびゆるをゝしさに ならへとぞ思ふみ代のすがたも

 摂政であった昭和天皇が、関東大震災の翌年、大正13年(1924年)、陸軍
大演習の観閲のため富山県に来られ、11月3日、西砺波郡埴生野(現在は小矢
部市)から立山連峰を遠望し、翌年の歌会始で発表された。それが、この歌
である。

 この稿において、立山という固有名詞の指すものが、立山連峰だったり、
室堂の先にある立山だったりする。そのへんは柔軟に読んでいただきたい。

 県西部に位置する小矢部市から見える立山は大きくない。現在の富山県総
合運動公園陸上競技場のスタンドや、富山空港、あるいは呉羽山から見た立山
ではない。
 小矢部市から見える立山とは、毛勝三山から剣、薬師もセットとなって、
多分初冠雪をまとった立山連峰なのである。
 山はどこから見るかによって印象が変わる。とりわけ、頂からの距離は重
要だ。
 埴生からの立山を、「雄々しくそびえている」というのは、ちょっと過大
な表現のように感じる。
 剣岳だけなら、雄々しいという表現がふさわしいけれども、右側にある薬
師岳は、女性的である。

 いうまでもなく、立山は日本一の山ではない。おわらにもあるように、
「越中で立山、加賀では白山、駿河の富士山三国一よ」なのである。立山は
雄々しく見えたとしても専制君主のような雄々しさではない。
 雪が降り、雪が解け、ゆっくり野山を潤し、海の幸を育てる立山である。
 日本一だとか世界一だとかを競うこともない。
 ましてや、資源がないので、よその国へという発想は生まれてこない。
 そんな立山を埴生から見られて、作られた歌であることに注目すべきと考
える。

「み代」というのは、大正天皇を中心とする日本という意味だろう。

 昭和3年(1928年)、張作霖爆殺事件を関東軍が起こす。昭和6年、これま
た関東軍による満州事変。
 昭和7年、5.15事件。昭和10年、貴族院における天皇機関説排撃。
 そして、昭和11年、2.26事件。これらに対する昭和天皇の言動を本で読む
とき、意図と食い違うことが次々起こるという不安に駆られ続けておられた
ことがわかる。
 極言すれば、埴生から見た立山とはほど遠い日本になってしまいつつある
という焦りを感じておられたかもしれない。

 私は、昭和42年(1967年)、小学校6年生のとき、学校から1泊2日で立山
登山した。
 初日は雨。一の越山荘に泊まった。翌朝、快晴。富士山が見えた。一の越
山荘の前庭で、校長先生の指揮のもと、「立山の・・・」を歌った。多分、
前もって学校で練習していたに違いない。

 自分は音痴という母(大正15年西砺波郡生まれ)ではあるが、今でも、私
と「立山の・・・」を大きな声で歌うことができる。戦前の富山県民にとっ
ては大切な歌であったことがわかる。
 しかし、現在、県庁職員であっても知らない人が多い。

 校長先生が仮に当時57歳だったと考えると、1910年生まれ。戦争が終わっ
たころは35歳ということになる。揺れる教育を痛烈に体験されたに違いない。
 校長先生があの歌を指揮されたとき、どんな考えが去来していたのであろ
うか。


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◆「第10回有峰俳句の会」参加者募集          有峰森林文化村
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 〜みどり豊かな有峰の森の中で俳句を詠みませんか〜
 1 主催  公益社団法人 富山県農林水産公社(県の指定管理者)

 2 目的  みどり豊かな有峰の森の中を散策し、自然を見つめ五感を通
      じて体感したことを俳句に詠み、有峰の自然環境の理解を深め
      る。

 3 活動内容 @ 遊歩道の散策深緑の森を散策し、自然を見つめる。
        A 俳句(吟行会)を詠む。

        講師:中坪 達哉氏(富山県俳句連盟会長) 
   (初心者の方から上級者の方まで幅広く俳句の指導が受けられる。)

 4 開催日 平成24年6月30日(土) 〜7月1日 (日)
     (※募集期間 平成24年5月21日(月)〜6月20日(水)まで)
   (スケジュール)
  ○6月30日(土)(東谷墨谷上流・冷タ谷へ)
    8:30 富山駅北口出発
    9:10 立山あるぺん村出発
    9:50 有峰ハウス到着
   11:00 東谷へ出発・昼食(昼食持参)
   16:00 有峰ハウス(宿泊先)
   18:00 夕食・句会
  ○7月1日(日)(猪の根・砥谷半島へ)
    8:30 猪の根へ出発
   11:30 昼食(有峰ハウス)
   13:00 句会・自由散策
   15:00 有峰出発
   15:40 立山あるぺん村
   16:30 富山駅北口解散

 6 宿泊場所  富山市有峰 有峰ハウス(076−481−1758)

 7 対 象 者 18歳以上の方で初心者大歓迎

 8 募集定員  20名(応募多数の場合は抽選)

 9 参 加 費  一人7,450円(有峰ハウスの使用料、食事等にあてます。
        ※初日は昼食持参)
       (※”おつり”が発生しないようにお願いします。)

 10 交通手段  主催者が準備するバス(無料)に乗車して下さい。マイカ
        ーによる参加はご遠慮願います。富山駅北口又は立山ある
        ぺん村のいずれかでご乗車して下さい。
 11 申込方法  住所、氏名(ふりがな記入)、性別、年齢、電話番号、
        乗車場所(富山駅北口又は立山あるぺん村駐車場)ハガキ
        ファックス、E-メールinfo@arimine.netで申込を受け付け
        ています。

 12 申込み先 〒930-1458富山市有峰 公益社団法人富山県農林水産公社
       「有峰俳句の会」係

        電 話:076-481-1758(FAX兼用)
        E-メール:info@arimine.net

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◆編集局からのお願い                 有峰森林文化村
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◇文化サークル活動所/有峰デジタル画廊にどしどし 投稿をお待ちしており
ます。(デジタル写真でも絵画(写真に撮って)投稿ください。)
有峰森林文化村新聞は村民の交流の場として利用してください。
◇有峰森林文化村では皆様からいただいた情報やご意見、感想を掲載いたし
ますので、どしどし投稿をお待ちしております。

◇あて先
◇E-メール:info@arimine.net

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