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有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2012年3月9日 第253号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/田上十志郎
(発行日現在の有峰村民人口:736人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆有峰村民によるリレーエッセイ第35回
 〜春つげ花〜           源田 義一
◆ねじばな便り   
 〜「悲しくてやりきれない」ときは有峰へ 〜        中川 正次
◆編集局からのお願い                 有峰森林文化村
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◆有峰村民によるリレーエッセイ第35回
 〜春つげ花〜        源田 義一
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 2月末から3月の残雪は初冬に降る雪と違って硬く締っていて、長靴さえ
履いていれば、沈む事なく歩く事ができて、大変気持の良いものだ。
 特に寒風が吹いた翌朝等は、積った雪の表面が硬くなり、雪面に足跡を残
しながら散策するのは実に楽しい。
 朝日が斜光で入り、キラキラ雪面が輝く美しさは格別なもので有る。
 小生はこんな時節、天候の良い日には中低山の尾根をカンジキハイキング
する。
 3月に入ると積雪した山の残雪は、全体が硬くなり、山の斜面を登り下り
しても、全くと言っていい程、穴が開いて靴に雪が入る事等ない。
 斜面を登り下りしていると、雪の小さな固まりが転がって下に行くにつれ
て段々と大きくなり、その転がって出来た雪面上の跡が、何の法則も無い、
自由な模様を作ってくれるのが、実に興味深い。
 野兎やキツネ、テンなどの足跡も雪面に色々と描かれていて楽園の様なの
だ。
 尾根の木々はまだまだ冬眠から覚めやらず、大きなホウキを逆さに立てた
ような木々の形容の尾根は美しいの一言に尽きる。
 天気の良い日のカンジキを履いての山の尾根へのハイキングは、朝から昼
頃までが限界である。
 いくら積雪した雪が締ってるとは云え、昼頃には雪が軟かくなり、段々歩
行に時間を要する事となる。
 山の尾根を歩いてると見晴らしが良く、遠い富山平野が一望でき美しい
富山の四季の冬の1ページを満喫させてくれる。
 前日降った雪や気温の低下で出来る樹雪や樹氷が、雑木林を歩いていると
バサー、ガラガラと落ちる音以外に、すがすがしい風が通り過ぎる風の音以
外、音はない。
 山の静閑さも又、日頃の生活で入る雑音、雑然から開放してくれる一時の
清涼の空間を提供してくれるのだ。
 
 しかし、3月ともなると山の木々の中には誰よりも早く、冬眠から逸早く
目覚める春をつげる木々がある。
 尾根や沢沿いを歩いていると、あちこちにコブシやタムシバの白い花や毛
糸の玉が出来た様に柔らかく絡まった花弁の黄色い“満作”の花等が目に入
り、カンジキハイクの疲れを吹き飛ばしてくれる。
 尾根で遠方を眺めながら、缶ビールを飲む気持ちと同じなのだ。
 尾根や斜面、谷に有るコブシやタムシバの花は純白で実に美しい。
 緑一色も無い山の尾根で、あちら、こちらに真白に咲く花は春つげ花とし
て、堂々としていてかつ、盛装な木である。
 
 これに対比する様に咲く花に“満作”が有る。
 満作はコブシやタムシバより若干、開花時期が早いのでは〜と、思うが、
この花も大きな木に一面に黄色い花を咲かせる。
 小生は毎年、これ等の花と対面するのだが、今だにコブシの花とタムシバ
の花の区別が良く判らない。
 
 そしてマンサクの名称の由来についてでもある。
 コブシもタムシバもモクレン属であるが、雪の林で咲いてる花を観察して
でも、区別が難しい。同じに見える。
 タムシバの花弁を採って香りを嗅ぐと強い香りが有り、クロモジの木に似
た臭いの感じがする。
 コブシも強い香りがするが、タムシバの香りとは違う。
 臭いの違いの表現が難しい。前述したが花は同じ頃に咲くものの、若干、
コブシが早く咲く気がする。 
 コブシは山腹でも見られるが、主に山の沢筋や、どちらかと云えば平坦地
に生育場所が多い。
 
 調べてみるとコブシとタムシバの違いは、花の下に葉が1枚つくのがコブ
シでタムシバにはそれが無いと有るが、よく観察しても、花の下に葉が一枚
付いた状態は良く判らない。
 樹全体を比較すると、相違点はコブシは花の数がタムシバより可成り多い。
 山の斜面や尾根、沢筋での比較でも、樹全体に付く花の数はコブシが多い。
 又、木の自生に標高差があるのかコブシは約5〜600m以下に比較的多く自生
している。
 
 思い出したが昭和30〜35年頃、庄川小牧ダム湖沿いで、“コブシの花の咲
頃”と云う日活の映画撮影があった。
 その時、庄川小牧ダム⇔大牧温泉間の早春の湖岸斜面にコブシの花が沢山
咲いていた記憶がある。(映画は川口浩、野添ひとみが主演だったと思う)
 兎に角、コブシの花もタムシバの花も、純白でチョコレート色をしたモク
レンの花弁が白くなった花を思い浮べて欲しい。
 山に行けば4〜15m位の大木全体が白い花で覆われている姿は雄大な“お母
さん”の影に映る。
 
 さて“マンサク”だが、この木は山では春一番早く花を咲かせて、春の訪
れを告げてくれる木ではなかろうか?。
 花の形はおもしろくて、どう表現してよいのか、文書に書きずらい。
 花の色は橙黄色までは行かないが若干橙色を帯びた濃黄色が多い。
 黄色い毛糸を2〜3cmに切って、4〜5本“ぐにゃぐにゃ”に丸め、それが自
然にほぐれた感じの可憐な姿と表現したら良いのだろうか?。
 こんな花が枝に沢山咲いて木全体が黄色く見える感じを想像して欲しい。
 花の形がおもしろいのと、花が少ない時期に咲くので庭木として、良く植
えられている。
 
 小生は“マンサク”は万作と和名で書くのかと、思っていたが、早春に黄
色の花が枝一杯に咲く状態を豊作に例えて豊年満作としたと云う説と、“ま
ず咲く”がなまってマンサクになったと云う説があるらしい。
 この木は枝が実に折れにくい。
 変わった黄色い花が咲く木なので、少し小枝を折って持ち帰ろうとしても、
なかなか折れず弓なりにたわむのみで骨が折れる。
 昔の人は満作の木皮を用いて、囲炉裏で燃す薪木をしばるのに縄代りに、
又棚や“かご”の材料に用いたものである。
 枝折りして花瓶にさしておけば、1週間位は黄色い可憐な花を楽しませてく
れる。
 2月末から4月初めまでの、特に3月中の残雪のカンジキ山歩きは新鮮で、逸
早く春つげを教えてくれる。
                               (完)

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◆ねじばな便り   
〜「悲しくてやりきれない」ときは有峰へ〜         中川 正次
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 私は県の職員研修所で働いています。
 研修を自ら行うこともありますし、
 講師を呼んで話をしてもらうこともあります。
 この一月に、一日がかりの研修を担当しました。
 そのうちの90分、富山県心の健康センターのお医者さんに話をしてもらい
ました。
 私は、会場の後ろのほうで話を聞いていました。講義の中で、エゴグラム
というコーナーがありました。
 紙に書かれた質問が並んでいて、それに答えて集計して、自分自身を知る
というものです。
 そこは、批判的な父親の心・保護的な母親の心・客観的な大人の心・自由
な子どもの心・順応している子どもの心、の合計5つに部門に分かれます。
 各部門、最大値が20点、最小値が0点です。
私の結果は、以下のとおりでした。

批判的な父親の心…………18点
保護的な母親の心…………14点
客観的な大人の心…………8点
自由な子どもの心…………14点
順応している子どもの心…6点

 先生によると、「5点から15点の間に収まっていれば、その部門はプラス面
として働くが、その範囲を超えるとマイナス面が強くなる」そうです。

 私の点数が高かった「批判的な父親の心」のコーナーには、「待ち合わせ
の時間を厳守しますか」、「社会の規制・倫理・道徳などを重視しますか」、
「人の言葉をさえぎって自分の考えを言うことがありますか」といった質問
10個並んでいます。

 該当すれば2点、どちらでもないが1点、該当しないが0点です。
 その点数を全部たすのです。2点×8個+1点×2個=18点でした。
 大当たりでした。

 私は、うつ病の予備軍あるいは、後輩や部下にうつ病を招きかねない要注
意人物と言ってもいいでしょう。

 しかし、考えてみれば、サラリーマンは、この「批判的な父親の心」が高
くなければやっていけません。業績は上げなくてはいけないし、安全安心が
さけばれる中、ミスをすると訴えられることを覚悟して仕事しなければなり
ません。
 例えば、有峰で働いていた頃、活動の時間に遅れることを、心の底から忌
み嫌っていました。
 理由は、遅れると時間を取り戻そうとして、交通事故や山からの転落事故
が起こるような気がしてならなかったのです。

 うつ病は、ありふれた病気だそうです。
 有病率が7〜8%で、全疾患のなかでも4番目に多い病気だそうです。
 ただし、深刻な落ち込みが2週間以上続くとうつ病だそうです。
 私は、落ち込むことはありますが、そこまでは続きません。
 せいぜい3日。また、幸い、私の部下で、うつ病になった人はいません。

 私のように「批判的な父親の心」が高い者にとって、ギターやオカリナを
鳴らし、有峰の森の中を歩くことが如何に重要か身にしみます。
予備軍にならないためにも、要注意人物にならないためにも。

 フォーククルセーダースの「悲しくてやりきれない」という歌の弾き語り
をギターでけいこ中です。
 作詞は、サトウハチロー。昔見たカラオケの映像が忘れられません。
 顔にドウランを塗ったピエロが登場します。
 その頬には、大きな星のような涙が赤く描かれています。
 ピエロは、大きな玉乗りをしていました。

 三題目はこうです。
深い森の みどりにだかれ
今日も風の唄に しみじみ嘆く
悲しくて 悲しくて
とてもやりきれない
このもえたぎる苦しさは
明日も 続くのか

 現代人は、「批判的な父親の心」が高くなる環境に置かれています。
「深い森のみどりにだかれ、もえたぎる苦しさをせいぜい10日くらいでおし
まいにすること」が大切だと思います。有峰西谷、猪根山遊歩道、冷タ谷の
価値はすこぶるつきで高いと思います。

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◆編集局からのお願い                 有峰森林文化村
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