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ありみネット http://www.arimine.net/

有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2011年5月20日 第233号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/田上十志郎
(発行日現在の有峰村民人口:726人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆有峰村民によるリレーエッセイ第18回           五社幸代
 〜自然の時間、時間の自然〜              
◆有峰の一年 ―2010年編―        有峰森林文化村 宮原真樹
 〜中高年の勉強空間〜
◆オレゴン有峰往復書簡第111回目 有峰からオレゴンへ   中川正次
〜初恋の人にラブレターを出すようなわくわくの瞬間〜  
◆「有峰村民・村仕事の集い(草刈り)」の参加者を募集しています
                          有峰森林文化村
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◆有峰村民によるリレーエッセイ第18回  五社幸代
 〜自然の時間、時間の自然〜
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 有峰はほそいくねくね道を通ってがんばって到着する、いつもとは別世
界。きれいで時間がゆっくり流れている。富山でうまれて育った私は学校
の遠足や、親戚でキャンプに行ったり頻繁には行かないけど小さいころか
ら知ってる。
 
わたしはインドアな主婦なので有峰に行くのは、だいたい人に連れられて。
きのこ狩りできのこを発見→それを食べる→おいしい!、キャンプに行った
夜見た有峰湖のお月さま、上高地みたい、天国みたいにきれいな真川。ど
こまでも緑。空の色がクリアー。いつも時間に追いかけまわされて枠から
はみ出ないよう気にする生活で、有峰に行くと時間がゆっくり流れほっと
する。

 実はうちには不登校の娘がいて、娘に付き合って時間、世の中の流れか
らちょっと逸脱した生活をしています。先の不安があっていろいろジタバ
タしているのですが、ふと気づくとゆっくり流れる時間にほっとしている
自分がいます。時間にも有峰の自然の様に自然な時間?時間の自然?があ
るのかな?ほっとする時間、人、場所、物…気持ちの切り替えひとつです
ぐ近くにある気がする。

いろいろ難しく考えすぎると頭がこんがらがりますが、なかなか切り替え
のきかないカチカチ頭の私はまた有峰にほっとしに行きたいと思います。

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◆有峰の一年                       宮原真樹
 〜2010年編〜  
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昨年に引き続き、2010年の有峰一年(自然)を書いてみました。
今回は、昨年一年間を振り返って、ここに書くのは2011年の4月下旬に
なって思いつくまま書くものだから記憶も定かでなく、また書き留めてお
くのも重要だと思いながら綴りたいと思う。

今年(2010年)の有峰に入る林道は、昨年(2009年)の小見線崩壊(ニンニ
ク隧道周辺)により、小口川線利用となった。その分、30分ほど時間がか
かり行事開始時間が遅れた。一般車は7月から通行可能となったが、それ
まで東谷ゲートから入ることになった。

2010年、上山したのは5月中旬、有峰はまさに春の真っただ中、猪根山の樹
木はまだ冬の模様、木々の新緑はまもなく。日陰には残雪が、雪溶けの始
まった個所にはフキノトウ・コゴミなどが芽生え、猪根谷のミズバショウ
は今見ごろだ。
5月も終盤になると(30,31日)全山一斉に新緑が始まりその生命力の勢い
には驚いた。春の命が突然ダイナミックな一大協奏曲のように始まったか
らである。毎年この時期、有峰は冬から春への大変身をとげる。

5月20日過ぎから、猪根平には蝶が舞い始める。春の女神ギフチョウだ。6
月中旬までカタクリやスミレの花にやってくる。もともと有峰にはこれら
の草花が少ないため、花のあるところに集中的に訪れる。そのため写真も
撮りやすいが、いいと思う写真が撮れるのとは別であった。ギフチョウは
カンアオイを幼虫の食草としている。昨年は、カンアオイに産み付けられ
たギフチョウの卵の数が多かった。そのため7月中旬までには樹木園内のカ
ンアオイは幼虫にほとんど食べられてしまった。今年は、その分期待した
通りギフチョウの発生数は多い。

7月、成虫の数が多いのでさぞ産卵数が多いだろうと樹木園内を調べた。
しかし、その数はわずかで地上には青々とカンアオイが生育していた。
成虫が多くても必ずしも産卵数が多いとは言えないようだ。

6月1、2日と東谷ゲートに多くのギフチョウ採集者が訪れた。初日には20台
以上の車が開門と同時に有峰に入ったようだ。大多和峠には岐阜から来た
採集者が携帯電話で仲間と連絡しながら採集している。

今、全国的にギフチョウは保護・保全の対象となりつつ、その生息地に採
集規制が敷かれつつある。中部日本において我が富山県のみ、その採集規
制がない。そのためか、他県から毎年採集者が訪れ、乱獲されている。特
にギフチョウの場合はその成虫の色鮮やかなこと、谷、山が違うだけで斑
紋が微妙に異なり、採集者はその地名ラベルを求め採集に夢中になる一面
があり、採集地のギフチョウ全て採集したくなる虫屋としての心情がある。
ドイツ箱何箱も捕りたくなるものです。(私も虫屋だったので、よくわか
る)人による採集で昆虫がいなくなることはないが、乱獲という行為は慎
むべきだろうと思う。

6月中旬猪根山を含めた有峰全山では、エゾハルゼミが鳴いている。昨年の
鳴き始めは5月28日、今年は6月2日からであった。

6月下旬から7月上旬折立遊歩道には、ハクサンシャクナゲが咲き誇る。
有峰では、比較的大きな花の一つとしてこの花も上げられる。
有峰三名花も季節季節見せてはくれるが、このハクサンシャクナゲも忘れて
はならないだろう。代表的な樹木であるネズコの根に躓きながら、この花を
見ながら遊歩道を歩くのがよい。

8月、ありみね高校生学びの森が実施された。参加者自分の興味のある分野、
植物・動物班で活動が行われた。
学びの森は、平内先生方が県下の高校生たちに生物の面白さに興味を持って
もらえるよう有峰で始められ今年で7回目を迎える。
今は亡き先生の遺作として、長く続けていきたい行事の一つです。
この学びの森で、参加者がもっとも興味をそそるのはネズミの捕獲です。シ
ャーマントラップという捕獲用のワナを使った、森のネズミの捕獲です。
8月4,5,6日で捕獲したネズミは、アカネズミ、ヒメネズミ、スミスネ
ズミなどで、胴・尾長などの体長測定を行って、また会いましょうと森に帰
って行ってもらう、というものです。これらのデータを解析し、その年の樹
木の着果数とネズミの種類、捕獲数などとを比較を行うのです。

 今年はアカネズミ17匹、ヒメネズミ3匹、スミスネズミ3匹捕獲した。ブ
ナやミズナラの豊凶との相互関係が成り立っていたのか、その結果は“第7回
ありみね高校生学びの森報告書”をご覧ください。

7月から猪根平一帯にイノシシが掘り返したと思われる芝生のめくれが目立
つようになった。3年前に葛の根を掘り返した穴が冷タ谷の林道上に見つか
ったが。最近ではあちこちに地面が掘り返されている。自動撮影によりイノ
シシの姿をとらえ、仕業はイノシシであると確認できた。掘り返しは芝生の
下のミミズや昆虫などを食うためにするようで、有峰は今後どうなるやら。
この芝生の掘り返した後を嗅ぎつけたのか、キツネが昼間から出現するよう
になった。ひさびさのキツネ撮影をすることができた。出現するキツネは2匹
のようだ。動物といえば、春先から動物たち動きが活発であったと思う。
今年は、熊、猿、テン、イノシシ(掘り返し)またキツネにタヌキ、アナグ
マを目にすることが多かったように思う。
有峰に訪ずれた方は、熊に恐怖心を持つが、我々はむしろ猿のほうが怖い。
今後、イノシシなどに警戒が必要になってくるだろう?

キノコでは、10月毎年恒例の“秋の恵み“が行われた。森林研究所の高畠講
師によるキノコ学習会を猪根平、桐山一帯で実施された。
この時期、様々なキノコが発生するが、特に参加者はハナイグチやナメコな
どがお気に入りで、お土産としてお持ち帰りしました。
採ったキノコを講師に鑑定してもらい、つき立てのお餅を食べながら、みそ
汁の具として全員で味見をするのが楽しみの一つです。
猪根平で採集したキノコでマイタケがあった。 ある方が猪根平の芝生で採
集してきた。マイタケはミズナラなどの広葉樹の根元に生えるものだが、聞
くとこによると40,50年前ダム建設のおり、ここで働いていた方が栽培して
いたようで、今は芝生の土の中に埋もれたものが、この時期キノコとして発
生したようです。また、来年注意しながら芝生の上を見てみてください。

毎年有峰を見続けておりますが、一年として同じ姿はないと感じています。
2011年はどんな姿を見せてくれるでしょうか。

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◆初恋の人にラブレターを出すようなわくわくの瞬間     中川正次
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リレーエッセイを読むたび、ありがたいなあと感謝しているところです。
特に、前回の野崎さんの文章、涙が出ました。有峰森林文化村の滑り出し
にかかわったものとして、有峰の自然の力、北陸電力・富山市の協力、知
事はじめ県当局の理解、梅原猛先生・石坂誠一先生・長井真隆先生・平内
好子先生などから頂いた指導、スタッフの献身、行事に参加してくださっ
たみなさんの声などが、総合的に結集し、文化村の活動として定着してき
たことを喜んでします。

さて、本題に入ります。有峰の楽しみ方は人それぞれにあると思います。
私の楽しみ方であって、他の人があまりなさっていないであろう楽しみ方
をお教えします。それは人を誘うことです。

私は、音楽教室に二つ通っています。一つはギター、もう一つは歌です。
で、その歌の先生(男)に、おそるおそる、「今度、有峰に日帰りで行き
ませんか。ブナ林にご案内します」と切り出したところ、「いいよ。連れ
てって」ということになりました。

本当は一年前から、誘いたかったんです。しかし断られたらいやだったか
ら、ずるずると誘うのを延ばして来たのです。今回、一発でOKだったので
とてもうれしかった。

猪根山遊歩道を歩き、真川に入り、冷タ谷キャンプ場を回って帰ろうと思
います。もし、気に入ってくだされれば、来年、教室の生徒さんたちとキ
ャンプができるかもしれません。

有峰で働いていた頃は、いろんな企画を考えました。床屋さんに来てもら
う、名古屋からバスツアーで来てもらうなどは、残念ながらうまくいかな
かったアイデアです。マスコミに宣伝するのは、誰でも考えつく基本的な
ことです。しかし、瞬間風速こそ強いものがありますが、長続きしません。
私が電話で関西で放送されている朝のラジオ番組に出たおかげで、京都府
亀山市の田中さんご夫婦が毎年来てくださるようになったというすごい収
穫がありましたが、それは例外です。

やはり、クチコミが一番大事と思います。スタッフが、来てくださった人
に自分の持っているものを全部ぶつけてもてなすと、また行こうかとなる
わけです。文化村のスタッフには、オカリナの稽古をお願いし続けてきま
した。頭を如何にぺこぺこ下げても、植物や動物の解説をしても人は感動
してくれません。稽古した音楽には、力があります。

有峰をテレビで紹介するとしましょう。湖にかかるもや、ブナの葉っぱを
透けて通る光の変化、雨上がりのすがすがしさ、鳥やネズミや蝶の行動な
ど一年かけて、撮影して、上質の編集をして60分番組に仕上げて放送する
としたら、相当の予算が必要でしょう。しかしそれでも、10分もすれば人
はチャンネルを変えてしまうのではないでしょうか。気のあった人2、3人
で、2時間かけて猪根山遊歩道を歩き、とりとめもない話をし、オカリナ
を鳴らし、お菓子を分け合い、水筒のお茶を飲む楽しさ、これは、テレビ
では伝えることはできません。

報道してもらうようにすることは大切です。しかし、一番大切なのは、ク
チコミです。そのクチコミによって人が来てくださるというのは、私にと
って無上の喜びです。おそるおそる「有峰に行きませんか」と誘うのは、
初恋の人にラブレターを出すようなわくわくの瞬間です。

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◆有峰村民・村仕事の集い(草刈り)         有峰森林文化村
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有峰をこよなく愛する有峰村民により、雑草が繁茂し景観や見通しが悪く
なっている冷タ谷キャンプ場の草刈や野営の体験を行い、参加者相互の絆
や融和を深めるとともに有峰の豊かな自然を五感で感じ有峰の森から元気
をもらいたいと思います。多くの皆様の参加をお願いします。

1 主催  社団法人富山県農林水産公社
2 共催  富山森のこども園、ぶなっこ会

3 内容
 @ 草刈 
    とやまの森づくりサポートセンターの指導により、機械を使わず、  
    人力作業(カマ)で、草刈を行う。
 A 森のようちえん
    草刈作業中、未就学児を対象に「森のようちえん」を開催する。
 B 野外学習
    焚き火、テント宿泊、野外炊飯などの野営体験により村民相互の絆
    を深める。

4 開催期間   平成23年7月30日(土)9時30分〜31日(日)
                      11時ごろまで
5 場所     富山市有峰 冷タ谷キャンプ場
6 参加者    有峰村民(まだ有峰村民でない方も、この行事を機会
         に有峰村民になってください)
7 定員     50名
8 参加費    18歳以上1,500円、小学生〜高校生500円、未就学200円

9 交通手段   7月30日午前8時30分にあるぺん村集合。乗り合わ
         せて有峰へ向かいます。
         鉄道利用の方は、地鉄駅「岩峅寺」8時520分に車で迎え
         に行きます。岩峅寺到着時間は、上滝線8時15分着です。
         林道使用料(1,800円)がかかりますが、冷タ谷キャンプ場
         で、未使用の林道回数券を一枚お渡しします。

10 参加募集締切 平成23年6月30日(木)

12 応募方法  住所、氏名、年齢、性別、電話番号をハガキ、ファックス、
        又はメールで申し込んでください。
13 応募先   〒930−1458 富山市有峰
        社団法人 富山県農林水産公社 有峰森林部「有峰村民・村仕事
        の集い」係(担当 水野)
電話   076−481−1758
FAX  076−481−1758
メール  info@arimine.net

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・ホームページ”ありみネット/文化サークル活動所/有峰デジタル画廊"
にどしどし 投稿をお願いします。(デジタル写真でも絵画(写真に撮っ
て)投稿ください。)
有峰森林文化村新聞は村民の交流の場として利用してください。
皆様からいただいた情報やご意見、感想を掲載しますので、どしどし投
稿ください。お待ちしております。
あて先は
info@arimine.net