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有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2011年2月25日 第227号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/羽座千敏
(発行日現在の有峰村民人口:725人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆有峰村民によるリレーエッセイ第12回 田中直美
 〜研ぎ澄まされる感覚〜
◆オレゴン有峰往復書簡第105回目 有峰からオレゴンへ    中川正次
 〜歴代の北電社長、知事、北電富山支店、
県有峰森林管理事務所の大人の仕事〜  
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◆有峰村民によるリレーエッセイ第12回 田中直美
 〜研ぎ澄まされる感覚〜
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2才、4才、8才の子と、家族で村民キャンプに参加させていただきまし
た。
子どもたちは自然とたわむれるかのように本当によく遊びました。

キャンプの夜
街灯も何もないまっくらな夜
月明かりがきれい

木々や葉が雨に濡れる音以外、すっかり静まり返っています。
この森の中に、クマも、他の動物達も、
鳥も虫も、たくさんの命がいるのだな〜と思うと
自分も生き物の仲間で地球の一部なんだと感じました。

そして思ったこと。
日常、物に囲まれて、あれもこれもないと生きて行けないように
忙しく暮らしているけど
いくらか衣服が汚れたり濡れたりするとあたりまえの様に洗濯するけど

着替えたりカッパを着る動物や鳥なんていないし
時計を気にする者もいない。
仲間との関係でごたごたもめたり、
つじつまのあわせるのに変な嘘をついたりするのも人間だけ。
たくましい自然と共存する生き物達に比べて自分たち人間は、
なんてちっぽけなんだろう。

人間中心の社会で、自分が人間である、そんなことも
当たり前すぎて考えたことがなかった。

自然にかこまれ、動物の仲間である「人」として
本当の感覚がクリアーになるのを感じました。
日々の自分は現代で生きるうえでのしがらみや、いろんなものに
いかに影響されまくっていることか!
有峰の大自然がいろんなことを気付かせてくれました。
そして、シンプルでいいという原点に返れました。

有峰 すごいパワーのある所。
子どもたちはもっと敏感にこのパワーを感じたことと思います。

今は冬。早くまた有峰に行きたくなってきました!!
せっかくこの世に生をうけ、こんな素敵な場所に出会えたのだから。

有峰に集う人もまたいい。温かい。
私も、そんな皆さんに一歩でも近付きたいです。

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◆オレゴン有峰往復書簡第105回目 有峰からオレゴンへ    中川正次
 〜歴代の北電社長、知事、北電富山支店、
県有峰森林管理事務所の大人の仕事〜  
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今、開かれている富山県議会の主なテーマは、平成23年度予算である。あ
わせて、平成22年度補正予算も審議されている。これら予算の中に、有峰
森林特別会計(以下、有峰特会)も提案されているので、わかりやすく説
明したい。

平成22年度の有峰特会のうち、本質的な部分は冬になる前に外し春になる
とつける林道沿いのガードロープ、標識等の設置、毎朝のパトロール、法
面の草刈、トイレの清掃、信号の点検など林道利用者の安全確保のほか、
すべて保安林となっている森の管理、料金所の職員の人件費などである。

では、その経費をどうやってまかなわれるかというと、有料である有峰林
道の使用料を収入として不足分を、北陸電力と富山県が半分ずつ負担して
いる。

ざっくり言って、
森林林道維持管理経費 = 林道使用料収入 + 北電半分 + 県庁半分
という公式である。

昨年は、小見線の斜面崩壊に加えニンニクトンネルの工事が周年続いたの
で、小口川線と東谷線からしか有峰に入ることができなかった。そのため、
林道使用料が例年より減ったその分、支出を抑えたとは言え、人件費など
削れない経費も多いので、北陸電力と富山県の負担は例年より増えている。

環境教育について考えてみたい。台所も、ゴミ捨て場も、水田も、海岸も
全てが環境教育の場である。といいながら、やはり、景色がよくて心安ら
ぐ場所で、子供もいて、音楽、文学、スポーツなどと一体となって環境を
大事にしようという気持ちになる場所が効果的だ。その点、森林は優れて
いる。森にはたくさんの種類の動物や植物がおり、土壌動物のように生態
系のサイクルを回す上で大切な働きをするもののことも学べるだけでなく、
お弁当を広げ、森林浴・音楽・俳句もできるからである。

雪が降るわが国の日本海側の山地は、ブナ林を形成している。雪で水をた
くわえ、その水がじわりじわりと下流に流れ、農業に、発電にと使われて
いる。富山大学の張勁(ちょうけい)教授は、ブナ林から地下にもぐるこ
とで養分に溶かしこんだ水が海岸まで来てやっと湧出し、それを求めてブ
リなどの魚がやってくることを明らかにされた。このように日本海側の森
林は、優れた環境教育の場である。有峰もその一つにすぎない。有峰森林
文化村顧問の稲本正さんは、白神(ホワイトゴッド)から白山(ホワイト
マウンテン)までのブナ回廊と呼んでおられる。有峰は、そのブナ回廊の
部分にすぎない。

しかしである。
森林林道維持管理経費 = 林道使用料収入 + 北電半分 + 県庁半分
という単純明快な決まりで、安全な道と森を守っているところは、日本中
に有峰しかない。

環境と経済は、うまくやれば両立するかもしれない。しかし、環境と成長
は、論理的に考えて両立しない。人類の歴史で、環境と成長が両立した文
明があったのであろうか。それを鳩山首相は両立させたいと宣言した。そ
の宣言のすぐそばで、高速道路の無料化を進めている。第二東名の建設も
進めている。電車やフェリーなどの経営を困難にして、どうして「環境を
大事にする」なのか、私には理解できない。道はただではない。道路使用
料をただにすれば、自動車の利用が増える。自動車の利用が増えれば、石
油の消費だけでなく、レアメタルの採掘も加速化し、地球環境は劣化する。

森林林道維持管理経費 = 林道使用料収入 + 北電半分 + 県庁半分
というシステムを作り上げたのは、歴代の北電社長と知事である。その下
で折衝してきた、北電富山支店と県有峰森林管理事務所の真摯な努力の賜
物である。選挙の票や当座の利益を追ったのではない、知恵に富んだ大人
の仕事である。

子供たちが裸になって川で遊べ、高校生が生物について先生と一緒に学べ
るだけでなく、全国唯一かつ世界的に評価できる森林管理システムのこと
を学ぶことができる有峰は、ピカイチの環境教育の場である。林道使用料
が減ると北陸電力の負担が増える仕組みになっているので、コスト縮減に
真剣になっておられる北陸電力に対しては心苦しいところであるが、こん
な素晴らしい仕組みは他にないことを誇りに思っていただきたい。有峰森
林文化村を形作っている意義の一つは、こんな立派なことをちゃんと伝え
ることにある。

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