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有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2010年11月13日 第220号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/羽座千敏
(発行日現在の有峰村民人口:721人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆有峰村民によるリレーエッセイ第5回
   〜有峰のこどもたち〜           三宅可倫
               
◆ある動物の死         有峰森林文化村  宮原真樹  
   
◆夜の語り部講の改善   中川正次
◆10月に寄せられた俳句
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◆有峰村民によるリレーエッセイ第5回
   〜有峰のこどもたち〜           三宅可倫
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 今夏、「富山森のこども園」のキャンプで初めて有峰を訪れました。以
前から有峰の評判は聞かされていました。

こども園の隊長の藤井さんを始めとして有峰に出会った親子を中心に、園
内で有峰ファンが続出していたからです。
すっかり魅了されて戻ってくる様子が不思議で仕方ありませんでした。
う行くしかないです。

曲がりくねった山道の先に垣間見えてくる有峰。山のてっぺん近くまで行
けば、その見晴らしは想像以上のスケールの大きさ!しばらく走って、冷
夕谷のキャンプ場に着いて、茂みを掻き分けて行くと、静かなさざ波をた
たえた有峰湖が大きな構えで現れました。

湖畔には流木や岩がごろごろと転がり、原始的な力強い趣があります。人
造湖と聞いて神奈川の相模湖などをイメージしていた私は、よい意味で裏
切られました。
  
もうひとつのホットスポットである真川。河原に降りて行くと、眼前に白
く輝く世界が開けました。滔々と流れる透明度の高い水面は青い空を映し
返しています。河原のところどころに生えた木々はすらっと背が高く、愛
らしいほど小さな葉を揺らして木漏れ日を地面に届けています。

河原の白い石の上を光と影がちらちらと行き交い、微細な光を無数に放っ
ています。

大人たちが真川の美しさに感嘆の声をあげている間に、こどもたちは解き
放たれたかのように川に向かって一目散に走り出しました。高らかなはし
ゃぎ声をあげて、冷たい清流と戯れています。

こどもと自然との間には親和力があるようです。というより、こどもはも
ともと自然の一部であるのかもしれません。有峰に抱かれていのち輝くこ
どもたちを見ていると、大事なことが何であるのか、すぅっとわかってく
るような気がします。親の役目、大人の責任がはっきりしてきます。

有峰に魅了されていく親子はこれからも増えることでしょう。有峰に詳し
くない親子でも有峰時間を満喫できるようなプログラムやサポートがあれ
ば有難いです。
山やキャンプに慣れない親子も、有峰ハウスが利用できることを知れば安
心するでしょう。そしてその有峰ハウスがアットホームな交流の場である
となおよいです。我が家から車で1時間半ほどの場所に有峰の森があると
いう幸運に心から感謝して筆を終えたいと思います。

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◆ある動物の死           有峰森林文化村  宮原真樹  
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 2008年11月23日午前11時ころ、パトロール中の職員が小口川
線のサカサマ谷でモモンガの死体を偶然見つけました。

サカサマ谷は、祐延ダム湖から水須料金所方面へ4kmほど降りたところ
にある大きな谷です。

死体のそばに枯れた大木がころがっており、大木にはモモンガが住み着い
たと思われる樹洞があったという。

数日前から、有峰一帯に強風が吹き荒れ、この大木も長い年月によりいつ
しか枯れが進みとうとう倒木の憂き目をみたのではないかと思われます。

当の住人であるモモンガは、それとは知らずいつものように、すやすやと
寝入っていた。
大木は昨夜からの強風に耐えきれず、突然根元から大きな音とともに折れ
、住人と共にサカサマ谷に落ちて行った。

地面に落ちた大木は、樹洞に寝入っていたモモンガを吹き飛ばしいくつか
の枯れた枝を四方に散らせながら、さらに谷に転げ落ちていった。
吹き飛んだモモンガは起きあがることもなく、数日以内に死体として職員
に発見されたのでした。

過去有峰で報告されている、モモンガの記録は1994年折立キャンプ場
近くを飛翔しているもの、1989年有峰ダム付近で見つかっている。お
そらく有峰一帯では広く生息していると思われるが以外と報告は少ない。

モモンガはゲッ歯目、リス科に属し英名では「飛ぶリス(Flying squirr
ーel)」と呼ぶそうです。一般的には、被膜を持ち、滑空することができる
リス科の哺乳動物です。全国的に環境庁希少種となっています。

リスといわれるくらい小さな動物で、平均15センチ位の大きさです。
今回のモモンガも13センチでした。

前足と後ろ足の間に被膜があり、これを広げて木から木へと飛びまわりま
す。飛ぶ距離は10mくらいは飛ぶそうで、150mを飛ぶこともあるそ
うです。

サカサマ谷のモモンガは突然のことで、さすが飛んで逃げることはできず
さぞかし無念だったと推測します。

有峰に訪れるお客様で特に目にする動物では、サル、クマ、カモシカなど
です。クマは最近特に目にするようでビジターセンターにクマを見つけた
と駆け込んでくるお客様が多いです。
有峰はもともと動物たちがそこで生まれ、育ち、子孫をのこす安住の地で
した。人間は後からきた動物で原住民の動物たちに有峰に置かせてもらっ
ているのだと考えたいですね。

今年は国連が定める国際生物多様性年で、名古屋で生物多様性条約第10
回締結国会議が開かれます。有峰に暮らす動植物たちとの生命のつながり
をもう一度感じてみてはいかがでしょうか。

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◆夜の語り部講の改善             中川正次
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有峰森林文化村の構想の柱の一つは、語り部講である。語り部講は2種類
ある。日帰り語り部講と夜の語り部講である。日帰り語り部講は、公民館
単位に参加者を募集するものである。公民館にバスを横付けして、冷タ谷
遊歩道を案内して、再び公民館までバスで送り届けるというものである。
これは、問題がないと思う。問題は、夜の語り部講である。

山開き歓喜の集い、山じまい感謝の集い、春の恵みの集い、秋の恵みの集
いなどで、夜の語り部講が開かれる。イメージは、食事をして、少しだけ
お酒を飲んだあと、講師の話を聞くというものである。設計としては楽し
いはずである。ところが実際にやってみると難しい。今のパターンは、お
風呂→食事・酒→夜の語り部講である。

私自身、何度も夜の語り部講をセットしたり、講師になったり、聞く側に
なったが、うまくいった記憶がない。話を聞く人は、お酒をたくさん飲ん
でしまうことが多く(特に私)、眠くなる。お茶やお菓子や漬物を回すこ
とが起こると、無言では進むはずがなく、講師への集中が切れる。人は、
回ってきたお菓子や漬物を次の人に回さなければならないという義務感を
持っていることから、講師の話を静かに聴くということがお留守になる。

また、夜の語り部講をしていると、厨房で、食器を洗う音が聞こえるのも
つらい。有峰ハウスの囲炉裏棟は、夜の語り部講用に作られたものである。
また、食堂の囲炉裏の間も夜の語り部講用である。実際やってみるとわか
るのだが、15人程度の人に聞いてもらうには、マイクがいるくらいに、人
々はざわついているのである。

小杉さんにも語り部になっていただいた。どの講師も、きわめてまじめに
、パワーポイントなど資料を用意される。その大切な話を聞くにしては、
聞く側の態度が悪いというか、もったいない聞き方なのである。

先日、10月23日の山じまい感謝の集いでは、私が夜の語り部講をさせてい
ただいた。18時からの食事のとき、乾杯のあと、すぐに15分ほどの話をさ
せていただいた。お酒がたくさん入ると、私の思いが伝わらないと考えた
からだ。結婚式の披露宴では、仲人の挨拶→乾杯→主賓の挨拶→一般のス
ピーチと流れるので、主賓並みの取り扱いをお願いしたのである。それで
も、私の思いがうまく伝わったかというと、疑問である。

理想を言えば、食事も片付けも済んだ21時ごろから、お茶を飲みながら
(お茶をついだり、お菓子を回したり、漬物を回すなど禁止)がいいのか
もしれないが、時間が遅いので、もう寝たいという人も多いはずだ。文化
村のスタッフに遅くまで働いてもらうのもよくない。翌朝、餅つきもある。

そうなると、食事の前に語り部講をするのがいいのではないか。しかし、
食堂のテーブルの椅子に座って聞くのは、食事を並べる必要があるので、
話に集中できない。食堂の囲炉裏の間で話を聞くとすると、食堂で、食事
を並べる音がするが、がまんできないほどのことはない。しかし、お風呂
が長い人がいて語り部講に遅刻する人が出そうだし、お風呂→話を聞く→
食事というのは、お風呂でリラックスした効果を消してしまいそうで、流
れが悪い。そう考えると、話を聞く→お風呂→食事がいいのかもしれない。

時間を入れてみると、
17時から17時30分 話を聞く(囲炉裏棟あるいは囲炉裏の間)
17時30分から19時 お風呂
19時から      食事
というところか。

実験して、講師や参加者の感想を聞いてみる必要がある。ともかく、今の
ままでは、もったいないと考えている。

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◆10月に寄せられた俳句
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有峰村民の方々から俳句ポストに寄せられました10月のよい句を中坪達哉
さんに選んでいただきました。これからも優秀な作品を毎月掲載しますの
で、有峰へお越しの際はビジターセンターへお立ち寄りいただき、俳句ポ
ストに投稿してください。 

10月の「有峰俳句ポスと」入選句      中坪 達哉 選

毒あると思ふ木の子のかたまれり    大井 孝行

草虱胸に頭に子ら駆ける           々

分け入りて耳をすますや落葉道     金森める子

アガリコの梢を揺らす秋の風      福田 久耕

この道の目立ちしものに毒茸      栗島 靖子

茸狩り森林浴と思いつつ        中林 清志

刈り跡を熊の急ぐや紅葉山       河原 成子

あお空にうかぶ峰々秋の声       今井 節子

有峰の落葉ささやく永遠の音      中野 忠雄

きのこ汁朝日を浴びて暖まる      川畑 澄代

湖の水面そよぎて秋の風        島倉ゆかり

茸狩り夜の一杯楽しみに        木本 彰一

微笑んで手が伸びるなり茸狩り     木本 直子

桐山をきのこ求めてかけ回る      石村むつみ

ブナシメジ群れて落葉に見え隠れ    齊藤チイ子

猪根山落葉の嵩を踏み締めて      岩崎千鶴子

五十年沈みし村や枯すすき       小倉 隆義

猿の群道幅占めて秋時雨        河原 芳博

食堂に据えしストーブ窓の雨         々

茸籠一杯にして歩き出す           々

猪根路を猿駆けめぐり冬に入る        々

窓の外歩くは何か秋の夜        矢野 昌子

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て)投稿ください。)
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稿ください。お待ちしております。
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