******************************************************************
ありみネット http://www.arimine.net/

有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2010年4月3日 第204号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/羽座千敏
(発行日現在の有峰村民人口:686人)
******************************************************************
━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆オレゴン有峰往復書簡第84回目 オレゴンから有峰へ 小杉礼一郎
   〜畏友の訃報〜
◆2010年度(平成22年度)有峰森林文化村行事のご案内
◆お礼の言葉  荻沢 明夫
◆ご挨拶    羽座 千敏
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
─────────────────────────────────
◆オレゴン有峰往復書簡第84回目 オレゴンから有峰へ 小杉礼一郎
   〜畏友の訃報〜
─────────────────────────────────
先日、南アフリカから訃報がありました。吉村稔 3月13日ロッククライミ
ング中に滑落死 享年53才。 

メールのタイトルを見た瞬間私の心が凍りつきました。大学時代からのか
けがえのない親友でした。どれほどの言葉を尽くしても彼の人物像を描き
尽くすことは難しいのですが、誤解を恐れずにいえば映画「インディジョ
ーンズ」のDr.ジョーンズと漫画「こち亀」の両津勘吉を足して現実の世界
に登場させたような人物です。

人種や国籍を問わず世界のあちこちの人々が彼に強く惹きつけられ、誰も
に愛される奴でした。南米(と若い頃は言っていたが、近年はアフリカで)
自分の農場を持つのが彼の夢でした。彼は「命を賭けないスポーツに興味
はない」男でした。

荒海でのウィンドサーフィン、アフリカの大地での乗馬、山スキー、登山、
ロッククライミングを好み。その点では楽しみきったのでした。私ともず
いぶん一緒に山にいきました。彼は生れついての冒険家でした。

彼は私の大学の2〜3年後進に当たります。(2人とも規格外の学生だったの
ではっきりしない)農学部で家禽学を専攻し、海外青年協力隊員としてア
フリカ・ザンビアに赴任。任期中軍に誤射され瀕死の重傷を負い日本に送
還されるも、傷が癒えるやザンビアに戻り残りの任期を遣りおえて帰国し
ました。そのガッツを買われたのか大学卒業後JICAに入り、もっぱら協力
隊の現場の仕事(隊員の訓練、指導、掌握、調整など)を国内と現地で担
ってきた。

現地語を含む四カ国語に堪能で、特に劣悪な環境、疾病、紛争、等の状況
下での危機の時、その抜群の対応力を買われてアフリカの各地で大きな働
きをしてきました。

だが、ODAという巨大な日本の利権と矛盾の伏魔殿という現実、と彼の理想
との隔たり(現場の叩上げと省庁の天下り組との軋轢―一方的なものらし
いですが−)は深まるばかり。その無力感から数年前にJICAを辞め、家族
と南アフリカのダーバンに居を据えて現地の実業界で頑張っていたのです。

彼と私との交流はそれぞれ独身時代からやがて家族ぐるみの付き合いにな
っていきました。彼の奥さんがたまたまオレゴンが第二の故郷(留学して
いた)であり、オレゴンにも家族連れで何回も遊びに来ました。
私が日本に行ったときは彼の家に行きました。会う場所は、山、岩場、ス
キー場、焼き鳥屋 潜水プールなど実にさまざまでした。 

この好漢は昭和3-40年頃、日本の空がどこまでも青かった時代の15才の少
年がそのままで現在まで生きたようでした。尽きぬ好奇心、探究心とガッ
ツ。そして類稀な集中力とがありました。
「俺たちゃ日本にゃ住めないからに〜」という彼には人間がコントロール
している感のあるアメリカはあまり面白くなかったようです。

だからオレゴンに来た時は必ず私の家で夜の窓が白むまで話をしました。
日本のODA現場の赤裸々な実態や、リベリアでのクーデターの争乱の中から
協力隊員をまとめ米国大使館裏から海上への脱出劇など、彼の活写する世
界にトコトン引き込まれました。

私の話も彼は目をキラキラさせて聞いてくれました。オレゴンくんだりで
くすぶっているこんな半ちくな人間でも、この破天荒な好漢にはどういう
わけかいい先輩、いい話し相手だったようでいつも話は尽きず、明け方に
少し寝るといった風でした。何年かに一度の彼との歓談は文字通り「友在
り、遠方より来る、又愉しからずや」無上の楽しみでした。

この先何年待っていても彼はもう来ない、その時はもう無いと思うと溜息
が出てしまいます。彼の記事が現地南アフリカ・ダーバンの新聞の第一面
に出ています。記事の内容はあまり読むに値しませんけれども、彼の息子
完治君が撮った彼の顔(とてもいい顔、いい写真です)をよかったらご覧
になってください。
私の畏友で波乱万丈の50余年の人生を物語っています。

The Mercury 紙 3/16(Thu) 2010 Edition 2
http://www.themercury.co.za/index.php?fSectionId=2873&
fDate=2010-03-16&fEdition=2&fNewspapersectionId=1&fPageNumber=1

アフリカとアメリカという地球の反対側に居たとはいえ、日本を離れ共に
異郷の地でそれぞれの夢に向かって励んできた無二の戦友を失った気持ち
で今の私は少し元気がありません。

─────────────────────────────────
◆2010年度(平成22年度)有峰森林文化村行事のご案内
─────────────────────────────────
平成22年度、新しい年がスタートしました。富山市の松川べりでは桜が
開花し、近々満開になりそうです。

一方、同じ富山市にある有峰では、まだ1mくらいの積雪がありますが、
このまま温かい日和が続き雪解けが早まり、有峰林道(小口川線)も6月
までには開通し、明るい森の散策ができると思うと、心がワクワクしてき
ます。

有峰は春、夏、秋と、それぞれ違った顔(新緑、深緑、紅葉など)を見せ
私たちに憩いや安らぎをもって、温かく迎えてくれます。

今年も多くの行事を予定しておりますので、皆さまには、どうぞ有峰へ
お越し下さい。多くの皆さまのお越しを心からお待ちしております。

<主な行事>
 6月5日(土)〜6日(日)   山開き歓喜の集い
 6月9日(水)〜10日(木)   春の恵みの集い
 7月3日(土)〜4日(日)   有峰村民・村仕事の集い
 7月17日(土)〜18日(日)   有峰わくわく自然探検
 7月31日(土)〜8月1日(日) 俳句の会
 8月7日(土)         有峰森林文化村祭(未定)
 9月12日(日)         愛着の森調査編(猪根谷)
 10月13日(水)〜14日(木)   秋の恵みの集い
 10月23日(土)〜24日(日)   山じまい感謝の集い

─────────────────────────────────
◆お礼の言葉  荻沢 明夫
─────────────────────────────────
この春の人事異動により富山県職員研修所へ勤務することとなり、有峰森
林文化村を去ることになりました。平成19年4月に中川さんの後を受け
て、3年間、有峰森林文化村の業務を行い、事故もなく、また少しづつで
はありますがお客様の数も増え、安堵しているのが今の心境です。

有峰村民の方々、有峰ハウス、北陸電力の方々、有峰森林文化村の関係者
の方々に心から感謝とお礼を申しあげます。
本当にありがとうございました。

─────────────────────────────────
◆ご挨拶   羽座 千敏
─────────────────────────────────
この4月、富山県の人事異動により荻沢さんの後任として有峰森林文化村
の助役になりました羽座です。これまで経験をしたことがない内容の仕事
で戸惑っています。

有峰の歴史・文化・自然に親しみ、有峰の素晴らしさを多くの方に知って
もらい、多くの有峰ファンを作っていきたいと思います。
皆様のご指導・ご協力をお願いいたします。

─────────────────────────────────
有峰森林文化村新聞は村民の交流の場として利用してください。
皆様からいただいた情報やご意見、感想を掲載しますので、どしどし投稿
ください。お待ちしております。
あて先は
info@arimine.net