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有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2009年7月11日 第185号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/荻沢明夫
(発行日現在の有峰村民人口:665人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆オレゴン有峰往復書簡第65回目 有峰からオレゴンへ 中川正次
   〜赤毛のアンと有峰〜
◆有峰公開観察会「有峰の豊かな自然の観察」開催のご案内
◆5月・6月に寄せられた俳句
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◆オレゴン有峰往復書簡第65回目 有峰からオレゴンへ 中川正次
   〜赤毛のアンと有峰〜
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俳優の児玉清さんが、洋書を原語で読んでいるというのを知って格好がい
いなあと思っていました。脳科学者の茂木健一郎さんが、「若い頃、英語
で読んだ赤毛のアンが面白かった」と、昨年、テレビで言っていました。
それで、赤毛のアンがずっと気になっていました。五月の末、本屋で赤毛
のアンが目に入り、買いました。簡単な英語(高校レベル)になっていて
後ろに辞書があるものでしたので、二週間ほどで読みました。とても面白
いことがわかりました。今は、原作(大学レベル?、三倍以上の量)に挑
戦しています。老眼鏡をかけ、辞書を繰りながら、後ろの注釈を見、和訳
本も別に買って、ノートをつけながらの挑戦です。一日二ページの割合で
進んでいます。

舞台は、一九世紀末のカナダ東部、プリンスエドワード島。自動車はなく、
蒸気機関車はあります。電灯がなくランプです。主人公のアンは、髪の毛
が赤いことに劣等感をもつ十一歳の孤児の女の子。養子にもらわれて行く
とき、馬車で両脇がリンゴの木が並んでいる四百メートルほどの道を通り
ました。白い花を咲かせたリンゴの枝がモール(トンネル)をつくってい
ました。土地の人は、そこは美しい景観であることは認めつつも、Avenue
(並木道)としか呼んでいませんでした。そのことを養親となる人(馬車
を走らせていた)から聞いたアンは、そこを、White Way of Delight(歓
喜の白い路:松本侑子訳)と名づけました。
アンは、想像にひたることが大好きで、いろんなものに名前をつけていき
ます。「バリー家の池」と呼ばれていた池をLake of Shining Waters(輝
く湖水)、家の窓際にあったゼラニウムをBonny、窓辺の桜をSnow Queen
(雪の女王様)と名づけました。

White Way of Delightに戻りましょう。この一節を読んだとき、有峰にも、
そんなモールがあるなあと思いました。
車で行くのであれば、まず、西岸線の冷タ谷にいく少し手前のあたり。そ
れから、桐山三叉路から五百メートルほど西谷に向かって行ったあたり。
二つともモールになっています。
遊歩道では、猪根山遊歩道を有峰ハウス側から登り始めて第一展望台まで
の中間点あたりにある、木の枝が学芸会のカーテンのように囲んでいるの
をくぐるあたり。第一展望台と第二展望台の中間点の「源じい」のあたり
のモール。頂上を通過して第二展望台に向かう急な下り坂のモール。それ
から全体が感じのいい西谷であえて絞り込めば、「逍遥菩薩平和街道」の
あたり。「mother tree」の三百メートルほど手前。「いのちの沢」の八
百メートルほど手前。

アンに見せたいのはモールだけではありません。ミズナラやサワフタギが
谷を立体的にほどよく埋め尽くす冷タ谷(つべただに)キャンプ場南縁遊
歩道、薬師岳の雪解け水の流れる川の中にヤナギが立ち並ぶ真川折立堰堤
上流の河原、湧き水のせせらぎに咲く白いミズバショウと黄色いリュウキ
ンカの穴洞谷。アンが歩いたら、どんな空想に浸って名前をつけたことで
しょう。

きわめつけは、「成長する地図」。猪根山遊歩道の「豊穣樹」と名づけら
れた大きなトチの木の下にあるハンドボールくらいの大きさの石です。そ
こに硬くて白いコケのようなものが生えていて、江戸時代の日本地図のよ
うになっていることから、「成長する地図」という名前を、加藤菜穂子さ
んがつけました。まさに、アン状態です。100年たっても地図は変化し
ないのではないかと思いますが、写真を撮り続けないとわかりません。そ
こが面白い。愛着の森「対話編」は、赤毛のアンと、あいつうずる企画で
すね。

有峰で一緒に働いてくれた女性、一緒に遊歩道を歩いた女性は、大なり小
なりアンのような性格を持ち合わせておられるなあと思います。アンは、
髪の毛が赤いことに劣等感を持っていて、そこにふれられると、短気にな
ってトラブルを起こします。有峰で出会った女性は、娘時代にはそんな面
ももっておられたのかなあ、それとも、おっとりしたまま成長されたのか
なあと、お顔を思い出しながら考えています。

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◆有峰公開観察会「有峰の豊かな自然の観察」開催のご案内
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 富山県生物学会では、豊かな自然の宝庫である有峰において自然観察会
を開催します。会員のほか一般の方も参加できますので、奮って参加くだ
さい。スケジュール、連絡先などは下記のとおりです。


◇開催日:平成21年8月30日(日)
◇主催: 富山県生物学会
◇共催: 有峰森林文化村
◇内容
 富山県の東南部に位置する有峰湖の周囲は、豊かな自然の宝庫です。こ
 の恵まれたフィールドを使って、動物と植物、両方を楽しく学びましょ
 う。
 今回の動物は「ほ乳類」です。過去5年間の「高校生学びの森」の調査
 で、有峰湖周辺ではヒメネズミやアカネズミ、ツキノワグマ、ニホンザ
 ルなど14種類のほ乳類が観察記録されました。しかし、実物にお目にか
 かれる確率はかなり低いのです。そこで、トラップによる捕獲調査法や
 痕跡調査法、発信器を装着したクマやサルから送られてくる電波を受信
 して動物の位置を推定するラジオテレメトリー法など、いろいろな方法
 を駆使してほ乳類の観察・実習を行います。もちろん、運が良ければ、
 本物に遭遇することもできるでしょう。
 午後は、猪根山遊歩道をゆっくり歩いて、ブナやミズナラ、トチノキの
 林を観察します。これらの落葉広葉樹にはネズミやクマの大好きな実が
 なります。今年、ブナは豊作の年のようです。双眼鏡でどれくらい豊作
 なのか調べてみましょう。

◇費用: 一人2000円(バス代と保険料) 

◇集合: 8:20(富山北口)または 9:00(立山アルペン村)
     小雨決行




◇日程:
【往路】 8:30   〜  9:10   〜  10:00
  
     富山駅北口出発   立山アルペン村    有峰猪根平

 10:15〜12:15 ほ乳類の観察 (講師:赤座久明)
             ・ネズミ・モグラ類の観察や外部計測、分類
              のしかた等の実習
             ・クマ又はサルのラジオテレメトリー調査ほ
              か
 
 13:00〜15:00 植物の観察 (講師:佐藤 卓)
             ・猪根山遊歩道のブナやミズナラ、トチノキ
              林の観察、結実調査
             ・ブナの実生調査ほか

 15:15〜15:30 ビジターセンターにて「ふりかえりアンケー
             ト」記入
     
 【復路】 15:30   〜 16:20  〜 17:00
      有峰ビジター出発  立山アルペン村  富山駅北口・解散

◇服装・持ち物: 白っぽい服装、歩きやすい靴、昼食、水やお茶、雨具、
         筆記具、(あれば双眼鏡)

◇申し込み:   氏名・住所・電話番号・乗車する場所(富山駅北口ま
         たはアルペン村)を平内まで連絡(定員:約20名) 

◇連絡先:    @メールの場合   yhira@nice-tv.jp 
         A往復はがきの場合 宛先937-0815魚津市大海寺新71
                   平内 好子
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◆5月・6月に寄せられた俳句
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 有峰村民の方々から俳句ポストに寄せられました5月・6月のよい句を
中坪達哉さんに選んでいただきました。これからも優秀な作品を毎月掲載
しますので、有峰へお越しの際はビジターセンターへお立ち寄りいただき、
俳句ポストに投稿してください。

 5月の「有峰俳句ポスト」入選句    中坪 達哉 選(日付順)

 春匂い立つ有峰も四年目と       河原 芳博

 春なれや雨の林道ひとり行く      河原 芳博

 新緑の窓猪根山眩しくて        河原 芳博


 6月の「有峰俳句ポスト」入選句    中坪 達哉 選(日付順)

 新緑やいのち巡ると掌を合わせ     荻沢 明夫

 ハルゼミにオカリナの音響き合う    藤森  杏

 息をつく緑陰にダム明りかな      金森める子

 春深し歩めば木々のうなり声      河原 芳博

 ハルゼミの声に包まれ歩きけり     石川たかね

 真川渡る冷たさしみて柳見る      中川 正次

 わが前はよぎらぬつもりギフチョウは  中坪 達哉

 逆行にアサギマダラは我を搶(つ)く  中坪 達哉

 転ぶまじ雪解け水の冷たさに(真川跋渉)中坪 達哉

 沢音の響きて早も六月と        河原 芳博

 夏の朝味噌汁匂う宿舎かな       河原 芳博

 夏めくや何かが跳んで湖(うみ)の波  大井 孝行

 万緑のしじまを破る鳥の声       福田 久耕

 独り打つ初夏のテニスコート猿の来て  藤森 杏

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皆様からいただいた情報やご意見、感想を掲載しますので、どしどし投稿
ください。お待ちしております。
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