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ありみネット http://www.arimine.net/

有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2009年3月7日 第176号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/荻沢明夫
(発行日現在の有峰村民人口:655人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆オレゴン有峰往復書簡第56回目 オレゴンから有峰へ 小杉礼一郎
  〜有峰を自分たちのものに〜
◆土壌動物の話し(その9)「森の妖精 ナミコムカデ」
  富山県立滑川高等学校 校長 平内好子
◆「オレゴン有峰往復書簡」を読んで 下村良子
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◆オレゴン有峰往復書簡第56回目 オレゴンから有峰へ 小杉礼一郎
  〜有峰を自分たちのものに〜
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この夏シーズンのはじめに冷夕谷キャンプ場の草刈をしようという関原さ
んの企画はとてもいいと思います。
世間一般にはこれはいわゆる「勤労奉仕」、英語なら「ボランティアワー
ク」ということになるのでしょう。 
でも、そう称してしまうとあとは何か言葉に縛られてしまい、それを逐一
講釈していく気分に私はなれない。 

今私の心に映っているのは7月4日、有峰湖畔に集まる人達がカラマツ林
の昼下がりにしみじみひたされるであろう「ある想い」のことです。

そのことについて書こう、とつい今しがたまでは思っていました。 
が、それについても又「言わずもがな」ではないか、野暮というものでな
ないか、と今は思っています。

判っている人はその幸福感充足感のことをよく知っているから参じるはず
だし、そういう作業に初めて参加する人もその日のうちには判るからです。
なので今回はそれから先のことについて述べようと思います。 

のっけからネタばらししてしまうとこれは下手な「釣り」の一手です。
肝心な部分(=その「ある想い」)を飛ばして話を続けても皆さん脈絡は
辿れる。

が「ある想い」そのものは『悟り』や『禅』のようなもので例を挙げ
言葉を尽くして説明しても外面は判るが内側からは判らない。
そしてそれを内から感じた人だけに意味があることです。 

さらにネタばらしを続けると「ある想い」とはつきつめると「有峰が自分
(ら)のものになる」ということです。これは喜びの感覚、幸せの一つで
す。それはそうです、固定資産税を取られることなく、この美しい有峰が
まぎれもなく自分のものだという確かな想い。それは占有でなく共有の喜
び 
―美味しい料理を一人で食べるより大人数でワイワイ食べた方がより美味
しい― それを感ずるはずです。

これは人類2千年来の智慧としてあまねく知られていることで、仏教の
「布施」、キリスト教の「チャリティ」、イスラム教の「ボクシス(喜
捨)」 みな同根です。「施し」というと与える側は偉く受け取る側は卑
下のような見方があります。そして市場経済律ではありえない行動です。

ですがそこに人間の愚かしさの一方で智慧が現れているから、人間は捨て
たものではないと思います。実際の「布施」は施す方の側により御利益が
ある訳で、在家仏教ではこれこそ仏道の本道となっています。
何か抹香くさくなってしまいました。(たまにはいいか) 

なにもそんな求道めいたことでなく、ほんとうに充足感と幸せ感を得られ
る機会をセットしてくださるのだと思います。

「ボランティア」という言葉について、アメリカの「ボランティア」をつ
ぶさに経験し、それから日本の「ボランティア」を見て、その間にある
ニュアンスの隔たりをどう言い表していいのか・・・ 
書きだすと間違いなく長文になるのでこのテーマは先送りしたいと思いま
す。

ただ、数年前にそのことについて述べたことがありますので興味のある方
は御一読ください。
拙著 「ノースウェスト自然探訪」浜辺の掃除に出かけよう!― 自然の
中でボランティア
http://www.youmaga.com/odekake/eco/2003_9.php

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◆土壌動物の話し(その9)「森の妖精 ナミコムカデ」
  富山県立滑川高等学校 校長 平内好子
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 有峰の西谷ブナ林に通い始めて、一番最初に見つけたのがこのコムカデ
でした。ブナ林の落ち葉の上にしゃがみ込み、落ち葉を一枚ずつめくって
いくと、ふと真っ白な虫が目に入いりました。まぶしいくらいの白さです。
5ミリ位の大きさで足が多く、一見ムカデやヤスデに似ていますが、「ム
カデの子」ではありません。ムカデ綱やヤスデ綱とは全く別の、れっきと
したコムカデ綱の一種でナミコムカデといいます。
足が12対という点もムカデやヤスデとの相違点ですが、肉眼ではまず数
えれないと思うので無視しましょう。わかりやすい見分け方はやはり体の
白さと、数珠状の長い触角(体の半分近い長さがあります)です。

コムカデの仲間は柔らかくなった落ち葉などの植物遺体とともに菌類やバ
クテリアなどを食べていると言われています。消化管に詰まっている落ち
葉などが、棒状に茶色く透けて見えることもあります。

経験上、この白さはナミコムカデだけです。(たまに、同じくらいの大き
さで真っ白なナガコムシの仲間がでてくることもありますが、こちらは足
が3対の昆虫なので、違いははっきりわかります。)
茶色い落ち葉やどろの上で、ナミコムカデの白い体はとてもよく目立ちま
す。落ち葉をめくって、探してみてください。真っ白で、チョコマカと動
く姿は何ともかわいらしく、私は"森の妖精"と名付けました。
また、ザトウムシのところでもお話ししましたが、土壌動物の中には、ど
んな環境ででも生活できるたくましい者もいれば、良い環境でしか生活で
きないか弱い生物もいます。ナミコムカデは、良い環境を指標する土壌動
物の代表格で、自然の豊かなブナやミズナラの林に多く棲んでいます。

でも、このコムカデのグループは研究者がほとんどいないため、分類がと
ても遅れています。日本ではナミコムカデ、ヤサコムカデなど数種しか名
前がついていません。「平内さん、コムカデを専門にやったらいいよ」と
勧められたのですが、私はササラダニというもっとかわいらしいダニのと
りこになってしまったのです。どなたか、コムカデの分類をやってみよう
という人はいませんか。

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◆「オレゴン有峰往復書簡」を読んで 下村良子
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2月21日の文化村新聞(第175号)で掲載した中川正次さんの「オレゴン
有峰往復書簡第55回目〜自転車はおしゃれ〜」の記事を読んで、下村良子
さんから投稿が寄せられましたので、紹介します。

お天気の良い日位は自転車で買い物したり遊びに行ったりは憧れますね〜
荷物に鍵が掛けられない自転車の買い物は少し不安です。

二年前からマラソン始めました。三キロ先のスーパーの往復はできても帰
りの荷物を考えるとやはり自動車になってしまいます。
昔はどうしていたのでしょう?
薪で煮炊きや暖をとる生活に憧れたりしますが、便利が身について、3日
間でねをあげそうです。今日もマラソンの練習はランニングマシンでした。

去年の山じまいの餅つきは面白い経験でした。

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