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有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2008年11月29日 第169号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/荻沢明夫
(発行日現在の有峰村民人口:650人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆オレゴン有峰往復書簡第49回目 有峰からオレゴンへ 中川正次
  〜「のぞ木」のピンチ〜
◆平成20年度有峰林道冬期間閉鎖にあたって
           北陸電力樺n域広報部地域広報計画チーム
◆10月に寄せられた俳句
◆「山森直清さんを悼む〜」を読んで 新田 美千代さん
◆有峰森林文化村スタッフの思い
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◆オレゴン有峰往復書簡第49回目 有峰からオレゴンへ 中川正次
  〜「のぞ木」のピンチ〜
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西谷名物はいろいろあるが、誰もが、覚えているのは、「のぞ木」でしょ
う。
西谷入口で車を降りて、平坦な山道を歩くこと10〜15分くらいで、「のぞ
木」のところに着く。ミズナラが、根元のあたりまで二つに割れている。
右側は元気だけど、左側は、枯ている。左側は、幹が裂けて、板のように
なっている。その板のようなところに、縦45センチメートル、横23センチ
メートルの穴が空いている。腰をかがめると、ちょうど穴から向こうが見
える。まるで、カメラのファインダーをのぞくような感じである。

今では、デジカメが主流。デジカメは、手を伸ばして、写真を写す人が多
い。これまでの銀塩カメラは、目にファインダーをくっつけて、もう片っ
方の目を閉じて、写すものであった。

この「のぞ木」は、銀塩カメラのファインダーのようである。「のぞ木」
の穴から顔を出しているところを写真にとってもらう。この構図が、西谷
の定番。

「のぞ木」と名づけたのは、北日本放送アナウンサーの小林淳子さんであ
る。2006年10月3日に、小杉さんと小林さんと私で有峰を歩いたとき、小
林さんが気に入って愛着の森を始められたのである。

小林さんは、このように書いておられる。
Q どうして、この木に興味をもちましたか?
A 雷か何かの衝撃で幹が真っ二つに割けていました。でも生きている。
  生きようとしているのか天寿を全うしようとしているのか分からない。
  けれど、生を強く感じ、心ひかれました。

Q この木のそばで口ずさみたくなる歌は何ですか?
A 中島みゆきさんの「ファイト」の中の歌詞。「ファイト!闘う君の唄
  を闘わない奴等が笑うだろう ファイト!冷たい水の中をふるえなが
  らのぼってゆけ」という部分

Q この木を見て、気づいたことや感じたことを自由に書いてください。
A 有峰の森を散策しているだけなのに体の力が心地よく抜けていくのが
  分かりました。自然の力なのでしょうか・・・案内をして下さった 
  方々の言葉が心に響きました。「お金とは無縁の贅沢」「森には力が
  ある」「偶然は必然」「遺伝子が喜んでいるような気がする」「五感
  で楽しみたい」。

その後、今年の閉山までに、都合5回の定点観測が続けられている。

その、「のぞ木」がピンチである。穴を形作っている木質がぼろぼろで、
来年の春になったら、アルファベットのCのようになってしまいそうなの
である。

11月2日に、木質の太さを測ったら、周囲20センチメートルあったと、記
録している。円周率で割ると、直径6.4センチメートルあることになるが、
どうも怪しい。直径4センチメートルくらいに思えてならない。科学の基
本は、測ること。相変わらず、いいかげんな測量をしているものである。

初めて西谷に行って、あの穴を見たのは、8年くらい前であろうか。その
とき、木質は強そうであった。今年に入って、急にぼろぼろになったよう
に思う。雪が融ける来年5月半ば、あの穴は壊れているような気がしてな
らない。

こんなことに思いを巡らすのも、冬は行けない有峰の楽しみ方である。
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◆平成20年度有峰林道冬期間閉鎖にあたって
           北陸電力樺n域広報部地域広報計画チーム
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今年の有峰林道は11月12日をもって閉鎖されました。

林道閉鎖の1週間後の11月20日には山間部を中心に降雪があり、市街地で
も数pの積雪を観測しました。おそらく夏場に生き生きと活動してきた有
峰の動植物たちも、来年の雪融けまでの冬ごもりに入ったことでしょう。

「水と緑といのちの森を永遠に」を基本理念に、有峰を愛する人々が村民
となり「遊びながら憩い、親しみながら学び、愛しながら守る。」これが
「有峰森林文化村」です。
村民の皆さまには春と秋に行われる「恵みの集い」や夏の「有峰森林文化
村まっつり」など様々な行事へのご参加・ご協力を賜わり厚く御礼申し上
げます。

皆さまもご存知のとおり、有峰は標高1100mの高原盆地にあり、清らかで
豊富な水に恵まれ多くのダムが点在しています。その水は飲料水や農業用
水などに広く利用され、私たちの生活を大きく支えています。
また、現代の生活に欠かすことの出来ない「電気」もここ有峰の水力発電
所でつくられており、中でも「有峰第1発電所」は北陸電力の水力発電所
の中で最も大きな発電所(最大出力265,000kW)で、1秒あたりの使用水
量は最大で74m3、最大落差はなんと411メートルもあります。

今年の「有峰森林文化村まっつり」においても「有峰ダム」の湖底を探検
する「ミステリーツアー」を実施しました。
湖底の気温は一年を通して0℃〜10℃。普段の生活では体験することの出
来ない「真夏の涼」を子どもからお年寄りまで多くの皆様に楽しんでいた
だきました。

また、北陸電力は今年から北陸3県の5地区で自治体の森づくり事業に参画
して、グループ従業員とその家族を中心に植林や下草刈等の森林保全ボラ
ンティアを行う「水の恵みをありがとう!森に恩返し活動」をスタートさ
せました。
活動フィールドのひとつに有峰の麓の「白樺平」を選定し、10月18日には
約140名の参加者による下草刈や植林(ブナ、シラカンバ約300本)、きの
この植菌を行いました。

土砂崩れの防止や水源涵養などの様々な恵みを与えてくれる森林、その森
林からもたらされる清らかな水の恵み。
こうした自然に対する感謝の気持ちを少しでも育んでいけるよう、地道に
継続的に取り組んでいくつもりです。
こうした活動は、富山県・富山市・北陸電力の3者が連携・協力している
「有峰森林文化村」の基本理念「水と緑といのちの森を永遠に」に相通ず
るものがあるかと思います。

最後に、来年6月の林道開通後、また皆さまと有峰で再会できる事を楽し
みにしております。
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◆10月に寄せられた俳句
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 有峰村民の方々から俳句ポストに寄せられました10月のよい句を中坪達
哉さんに選んでいただきました。これからも優秀な作品を毎月掲載します
ので、有峰へお越しの際はビジターセンターへお立ち寄りいただき、俳句
ポストに投稿してください。

 10月の「俳句ポスト」入選作品      中坪 達哉 選
晩秋の有峰の様子が浮かんできます。

 熊棚やむさぼる様を木に残し       金森 める子(富山市)

 散る紅葉万華鏡めく猪根山        友咲 貴代美(富山市)

 朝まだきみずうみに散る楓かな      大井 孝行(富山市)

 晩秋の宿舎煙突煙上げ          河原 芳博(砺波市)

 冬めきし樹との対話や冷タ谷         同    

 落葉道我を忘れて歩きけり          同

 山紅葉今を盛りと仰ぎつつ          同

 落葉踏み一人で歩く折立路          同

 声高く子らの走るや草紅葉        荻沢 明夫(富山市)

 見下ろせるダムの勾配虎落笛       北見  健(富山市)

 冷(すさ)まじやみづうみに降る雨音も  中坪 達哉(富山市)
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◆「山森直清さんを悼む〜」を読んで 新田 美千代さん
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 11月1日の文化村新聞(167号)で掲載した中川正次さんの「オレゴン
有峰往復書簡第47回目〜山森直清さんを悼む〜」の記事を読んで、
新田美千代さんから投稿が寄せられましたので、紹介します。


  中川 正次 様

街中も紅葉が盛りですね。
昨日、知り合いの方がご夫婦で久しぶりに有峰を訪ねとてもきれいな景色
だったとお喜びでした。

有峰の新聞、いつもありがとうございます。
山森さん&海軍の話、小さい時より耳になじんだ言葉いくつか並んでいて
今回も興味深く読みました。

耳になじんだ、というのは、父方の大叔父が日露戦争時に軍艦三笠に機関
員として乗船中、亡くなりました。
そして、その叔父のなくなった数日後に祖父が産まれ、同じ名前を付けら
れ(生まれ変わりと信じられたらしいです。)叔父と同じ海軍へ進んだと
父から聞かされていたからです。
(外孫ということもあり、祖父からは一度も戦争の話を聞いたことはあり
ません。)

昨年中川さんと有峰をご一緒した時、太平洋戦争の話、海軍の話に随分お
詳しいなぁと思っていました。
私は詳しいとはいえませんが、先の大戦に関する書物は図書館、書店で見
つけると、自然に手にとって読むことが多いです。
高校までの歴史の授業では、詳しく習わない(触れられない)時代ですが
自分なりに知っておかないといけないと感じます。

山森さんのお人柄に触れる機会がなかったことを、中川さんの通信を読み
ながら感じています。
すみません、取り留めのないことをメールで書きましたがお許しください
ませ。

  新田 美千代
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◆有峰森林文化村スタッフの思い
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 去る11月12日をもって有峰林道が閉鎖になり、平成20年度の有峰森林文
化村の行事も大きな事故もなく無事終了しました。ここに有峰森林文化村
スタッフの思いを寄せ書きにしましたので、ご覧ください。


皆さまの協力に感謝 感謝の気持ちを持ち続け文化村の
事業を遂行します。                   荻沢 明夫

愛着ある有峰でまた楽しみましょう。           宮原 真樹

無事故で終わってよかったです。             水野 博之

怪我もなく 有峰ひたり 冬きたる            河原 芳博

有峰で出会った人たち 心に残る懐かしい思い出
下界で会っても気がつかぬ通り過がりかもしれない
ここは天の夕顔にいうこの世で最も遠いところ
やはり永遠の別天地なのだ。               北見  健

有峰と一体化でき楽しく学べた半年でした!        山本 章広
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