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有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2008年8月23日 第162号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/荻沢明夫
(発行日現在の有峰村民人口:628人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆オレゴン有峰往復書簡第42回目 オレゴンから有峰へ 小杉礼一郎
◆7月に寄せられた俳句
◆「グループ樹の実」有峰研修会レポート
  グループ樹の実代表 & 森林インストラクター 若井直美
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◆オレゴン有峰往復書簡第42回目 オレゴンから有峰へ 小杉礼一郎
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今回の森林文化村新聞を拝見していて「おっ」と思ったことがありました。
9/13愛着の森(調査編)の講師?に長谷川幹夫さんの名前を見たからです。
岐大の林学修士課程で机を並べて一緒に勉強した仲間です。なつかしいな
あ、宜しくお伝えください。彼は優秀な森林生態学者であり、卓越した
フィールドリサーチャーです。(目一杯ヨイショ、長谷川君、今度会った
らメシおごってね)

有峰の森には強い磁場があるみたいです。 「愛」といい「着」といい、
私のような遠く離れた所に居る人間でも、はたまた近くにいながら日々の
仕事と生活に流されている人でも、その人をその土地と空気に結びつけて
くれるもの、そして人々を結びつけてくれるものが確かにある。それには
私達の側にもそれを感受する能力が必要ですけれども。

弱い動物である人間に天が授けてくれた能力の一つに
「想像力=imagination」があります。本を読む時には私達はそれをフル
に働かせます。ところが、情報化社会が進化すればするほど想像力が退化
していきます。あるいは想像力は本来バーチャルとリアリティを結ぶ橋の
役割のはずが、そうならず、時にとんでもない妄想へと進んでしまいます。
最近の心痛むニュースに接するにつけその思いをあらたにします。

ややもすると昨今の社会は人々の、特に人格形成期の子供たちに本来の想
像力を呼び起こす機会を少なくしてしまいます。テレビの映像でそこへ行
った気になる。ネットで見て何でも判ったつもりになる。教科書や教室の
黒板は最初のバーチャル情報です。だから実験、実習、修学旅行、野外教
育の機会が必要なのです。
たとえば「ツンドラ」。永久凍土地帯という言葉や定義はみんな知ってい
る。映像もテレビなどで知っている。それはでも「ツンドラ」の表面から
1%しか知らない程度ではないでしょうか? どれだけ本や資料を調べよう
とCGを駆使しようとも掴めないことが、その上を裸足になって歩いてみる
だけで判るものがあります。

これまでも有峰の森でコンサートなどが催されたようですが朗読会もいい
ですね。あの森の空気と壮大な舞台演出が人々の想像力をうんと高めるで
しょう。それぞれの人が得るものは大きいと思いますよ。

セントラルオレゴンの大平原に寝転がって満天の星を眺めたことがありま
す。天の川が光の帯のようでその中をビュンビュン流れ星が飛びます。
ある人が星座を教えてくれるのですが、天の川が明るすぎてどの星とどの
星を結ぶのか判りづらかった。ずっと忘れていた天空が立体であることを
改めて思いました。

真冬のアラスカでもたまたまそういう機会がありました。その夜はオーロ
ラが活発な晩で、星座の説明をしながら講師の人がポロッと言った「あの
オーロラが邪魔ですねえ」。 最高に贅沢な観天会でした。 やはり生の
自然と接する体験はどんな映像にもCGにも勝ります。 地球が星の一つだ
と実感します。自分のちっぽけさ、人間の小ささもわかりますが、かとい
ってそれは虚無感に向かわず、その逆に、なんと言ったらいいのか今、自
分が宇宙のここに確かに生きていることを実感するというか、ある種の心
の安らぎがあります。

有峰で星空を観るいいスポットは何処なのでしょうか?ご存知の方は教え
てください。
天候が許せばこの秋に深夜ハイクで行ってみたいです。

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◆7月に寄せられた俳句
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 有峰村民の方々から俳句ポストに寄せられました7月のよい句を中坪達
哉さんに選んでいただきました。これからも優秀な作品を毎月掲載します
ので、有峰へお越しの際はビジターセンターへお立ち寄りいただき、俳句
ポストに投稿してください。

7月の「俳句ポスト」入選作品    中坪 達哉 選(添削後)


熊も行きしか九階草並び咲く     石川たかね(立山町)

夕べには白雨呼びたる薬師岳     栗島 靖子(高岡市)

川遊び娘のすねに日差し強し     中川 正次(高岡市)

せせらぎの音も掻き消し夏の雨    荻沢 明夫(富山市)

足早に夏駆けて来る有峰は      河原 芳博(砺波市)

山百合の人を待つごとロッジ前    河原 芳博(砺波市)
 
草刈って展望台の広がりぬ      大井 孝行(富山市)

(夕暮れの有峰湖畔)
さざなみや祭囃子がゆめのあと    北見  健(富山市)

(西谷)
夏雲の走るや原生林の空       中坪 達哉(富山市)

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◆「グループ樹の実」有峰研修会レポート
  グループ樹の実代表 & 森林インストラクター 若井直美
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 去る7月19日、20日に開催された「グループ樹の実」有峰研修会のレ
ポートが届きましたので紹介します。

「山路来て 夏ウグイスに 語りかけ」      なおみ

一般の人が7名、会員が2名の小グループの「有峰遊歩」となりました。
バスから降りたとたん夏ウグイスの明るい声に迎えられ、思わず「よろ
しくね」と心の中で語りかけたのでした。

森の案内人「森林インストラクター」の資格をとって3年目です。
未熟さをカバーしようと肩に力が入るのか、森林案内イベントが終わる
たびとても疲れるのです。「どげんかせんといかん!」と思い、今回は
少人数ということもあり、普段からしている自然体験活動のいくつかを
組み合わせてみることにしました。

森を訪れる人には2つのタイプがあるようです。森と積極的にコミュニ
ケーションをとろうとする活発な「動くタイプ」と、ひっそり森にとけ
こむことが好きな「静かなタイプ」です。

今回提供した「静」は
@里山体験で一番人気の「森でくつろぐ森カフェ」です。森の中の
ウオーキングや樹林気功などは森林浴メニューとしてよく活用します。

Aネイチャーゲームというプログラムは「五感を研ぎすまして自然と
一体化する…」なんて一見難しそうですが、なんのことはないのです。
寝転んで樹間をみたり、うさぎの耳で森の音を聞いたり、仲間で木の
ポエムを作って楽しんだり、そうそう、若井オリジナルの「有峰・思
い出ビンゴ(25マス)」も作ってみました。

B休憩地点では、黒姫高原で出逢った森の案内人仕込みの「爪もみ療
法」をしました。「クロモジ茶」も飲みました、休憩タイムはとても
大事な癒しの時間となります。

「動」は 猪根山遊歩道の散策です。ここはアップダウンが若干きつ
めです。しかし、まわりの景色や樹木の種類も変化に富み、休憩ベン
チなどの設備も充分で、参加者の体力・体調に合わせて休憩をとるこ
とができます。2日目は大多和峠で、天の夕顔の碑周辺を散策、創作
活動をしました。以上「静と動」をたっぷり味わうことができました。

旅の目的のひとつでもあった「愛着の森・対話編」体験は、ファイル
ナンバー@の「ともの木」と実際に1日目のゴール付近で対面しました。
印のついた特徴のある巨木を数本観察し、有峰森林文化村の壮大な
プロジェクトの一端を少し理解できたように思いました。

終わりに
参加メンバーにも天候にも恵まれました。有峰ハウスの食事もおいしく、
夜なべ談義では楽しい出会いがありました。2日間にわたる有峰スタッフ
の手厚くあったかいサポートに心より感謝し、無限大の可能性がある「富
山の奥座敷・有峰」をあとにしました。
ありがとうございました。

グループ樹の実代表 & 森林インストラクター 若井直美 
08年7月26日

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