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有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2008年6月14日 第157号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/荻沢明夫
(発行日現在の有峰村民人口:614人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆オレゴン有峰往復書簡第38回目 オレゴンからから有峰へ 小杉礼一郎
   
◆土壌動物の話し(その4)富山県立滑川高等学校 校長 平内妙子
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◆オレゴン有峰往復書簡第38回目 オレゴンからから有峰へ 小杉礼一郎
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この際、縷々私の「思いのたけを書いては」との中川さんと荻沢さんのす
すめがありまして私が続けます。
「俗化させずに大衆のものとする」という言葉は金言だと、この頃思える
ようになってきました。(はじめはそうも思っていなかったのですけど)

一昨年の秋だったかな?久しぶりにこれぞ「俗化」という経験をしました。
しかも有峰で、貴方もいましたよ。ビジターセンター横の駐車場に着くと、
向うから音楽が聴こえてくる。「あれは何?」と尋ねるとダムの売店が
BGM?に流しているのだと。え?景気付けするような場所じゃないでしょ
う。それは又「日本もしくはアジア」を感じた経験でもあります。インド
や、パキスタンでは観光地でガンガン音楽を流していますがそれに近い。
20年日本を離れている私が変わってしまったのかもしれませんが。
今どきは皆さん、音楽なら好きな時に好きな曲を聴く方法は何だってある。
あのダムの湖畔には、湖面を渡り、木々の枝を鳴らす風の音か、はたまた
静寂が一番合っています。
 
俗化について簡にして要を得た戒めがあります。
「別有天地非人間」別ニ天地有リ、人間(ジンカン)ニ非ズ。つまり世界
は自然の中に展開しているので人間が作ったものの中ではないのだよ。と
ちょっと己が身を考えてみても判ります。家、道、車、TV、新聞、コンピ
ュータ、電話、会社、レストラン、コンビニ、公園すら、朝から晩まで私
達は人の作った物の間に暮らし、人が作った情報に接しています。 昔の
人は偉い!「別有天地非人間」現代人にこそ必要な戒めではありませんか。
鳥の囀り、木々の葉のさざめき、水面のしじまなどに耳を澄ますことを忘
れ、ただ人間の作った音楽を流す、人間(ジンカン)が世界だという思い
上がりが「俗化」だと私は思います。

次に「大衆のものとする」ということ。私なりの結論を先にいうと、英語
でいう「National」なものにするということです。Nationは国民、民族、
大衆、などと訳されます。前に言った「万人の」にも通じるものがありま
す。
「National Park」 「National Forest」 「National Anthem」それぞれ
一応日本語では「国立公園」「国有林」「国歌」と訳されています。
ちょっと比べてみてください。 
National Park  「国立公園」=「国が作った公園」 ⇔ 「国民の公園」
National Forest 「国有林」 =「国が有する林」  ⇔ 「国民の林」
National Anthem 「国歌」 =「国の歌」      ⇔ 「国民の歌」
国民を民族とか大衆に換えて読んでもいいです。私が言わんとするニュア
ンスの違いが少しは判るでしょうか?  
アメリカで見ていると、本当に各地の自然が、森が、山が、国のものでな
く、私達のものだという実感があります。Nationalが「国の」でなく「国
民の」であることが正しい山ほどの具体例があります。ここではそれぞれ
の例を一つ紹介しましょう。
国立公園内での宿泊施設やレストラン、園内ツアーなどは風光明媚な場所
で訪れる人も多く、営業上の立地は恵まれている。しかし出店数は極めて
限られている。アメリカは自由経済の盟主である。それでは彼らは濡れ手
に粟のビジネスをしているか? 答えはノー。国立公園局はメニューの一
品の値段まで目を通し、一般大衆の支出水準からかけ離れた値段をつける
ことは許されていない。なぜならそこは”National Park”=国民の公園
だから。
家の近くの国有林には針葉樹が豊富に生えています。暖炉で燃やす木を伐
りたい。クリスマスツリーにいい木を切ってきて居間に飾りたい。
これが出来る。なぜならNational Forest =国民の森林だから。
日本で君が代の後に拍手を聞くことは少ないが。アメリカで国歌の後には
必ず拍手と声援が起る。素朴に皆に好かれている歌なんですね。他にも第
二の国歌’God bless America”もあります。

 例は限りなく、全部紹介すると到底紙面が足りないので、それは秋の山
じまいの夜の語り部講のときにでもお話しましょう。
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◆土壌動物の話し(その4)富山県立滑川高等学校 校長 平内妙子
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「有名人(?)NO.1−ミミズ−」

「土壌動物で何を知っている?」と聞くと、子どもも大人も、まず第1に
ミミズをあげるだろう。
ミミズは、土の中をうねうねと動き回って土を耕してくれるので、“小さ
なトラクター”と言われ、土づくりには欠くことのできない大切な存在で
ある。また、腐食した落ち葉や有機物をどろと一緒に飲み込み、どろのよ
うな糞をするが、これらの糞がくっつきあって大小の団子状になり、保水
性、通気性抜群の団粒構造の発達した土壌になる。しかも、糞は栄養満点
ときているから、天然の肥料となる。
 こんなに、役に立つミミズであるが、あまり人気がないというか、むし
ろ嫌われ者である。したがって、じっくりと手にとって眺めたり、撫で回
したり、という経験を持つ人はほとんどいないと思われる。そこで、ぜひ
一度試してもらいたい。ミミズを頭のほうから尻のほうへしごくようにな
でたときはつるつるしているのに、逆に、尻から頭のほうに向ってなでる
とゾリゾリッとした感触がある。ミミズの体の節ごとに、剛毛とよばれる
硬くて短い毛が後ろ向きに生えているからだ。これが、前進するときの滑
り止めの役目をしている。当然、バックはできない。ぜひ、お試しあれ。
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