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有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2007年9月8日 第137号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/荻沢明夫
(発行日現在の有峰村民人口:581人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆オレゴン有峰往復書簡第21回目 オレゴンから有峰へ 小杉礼一郎
◆「秋の恵みの集い」参加者募集
  〜紅葉の有峰を満喫してみませんか〜
◆8月に寄せられた俳句
◆樹木園散策路開設のお知らせ
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◆オレゴン有峰往復書簡第21回目 オレゴンから有峰へ 小杉礼一郎
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 中川様、10/2-3の有峰行きとても楽しみです。小学生時代何ヶ月も先の
修学旅行を心待ちにしていた気分です。知らない遠い場所へ行くあこがれ
で浮き立っていたあの頃、よもや自分が遠い場所から故郷の山中を訪れる
ことを心待ちにするとは思いもしなかったですが。

 その私が二十年前、オレゴンへ移り住む前にどうしても日本で見ておき
たくて渡米直前の三月に訪れた場所があります。それが法隆寺です。中学
生の時、修学旅行で一度行っているのですがなーんにも覚えていない。
(今も昔も中学生に社寺仏閣の良さを味わえというのは馬鹿げた話です。
古刹や仏像を見てありがたがる子供がいたらちょっと引いてしまいませ
ん?)

 私が木の仕事をしていることが理由の一つで、「現存する世界最古の木
造建築を見ておかねば」と思ったのです。早春の法隆寺は閑散としていて
境内には私達夫婦しか居りません。じっくり見て来ました。チョウナ削り
の扉の仕上げに目をこすりつけるように網膜に焼き付けて私はアメリカに
渡ったのでした。この経験は思っていたよりはるかに今までの自分にとっ
て貴重なものになっています。

 一つは自分と木、人間と木の関係で、私の中に確かな基線を持つことが
できたこと。どの業界もそうですが、木材貿易、取引は、一言で言えば売
る方は最も高く売る。買うほうは一円でも安く買うもので、極端な話、最
低限の商品知識があれば利に敏い人であればそれでも仕事にはなる訳です。
でも私は法隆寺を見ておいたおかげで、需給関係だけでボロクソに買い叩
かれても自分と木の間にはシッカリした信頼?関係があった。
又、一方でどこの国の人と話をしようと、私たちの祖先は鋸も無い千数百
年前に、あの立派な寺院を建てたのだという確かな誇りを持つことができ
ました。そのことがどれだけ私の心の深いところで支えになってきたでし
ょうか。

 この往復書簡の第1回目に「今回の有峰行で一番私の印象に残ったもの
は、湖でなく薬師でもなく・・・旧有峰青年の家でした。」と書きまして、
その何故かを述べておりませんでした。その時、私の目は有峰青年の家を
見ながら、20年前の法隆寺を思い浮かべていたのです。

 おそらく戦後から今まで日本で建てられた建物(家屋から大建築物ま
で)時間の経過と共に美しさが増した建物は一体どれだけあるだろう。新
築住宅と築○十年とを思い比べてみて下さい。ほとんどの建物は完成の翌
日から古く、汚れてみすぼらしくなっていく。もう古くなった。そろそろ
立て替える時期だ・・・となる。 

 昨秋、有峰を訪れてダムと森と青年の家と新有峰ハウスを見て感じたこ
と。「美醜」を思うのは人間なのに、ここでは見事に自然と歳月がそれを
試している。歳月を経てダムは風格を身につけ。一方青年の家は…、法隆
寺は?合掌造りは・・・?。「自然」「時間」「美醜」色んな思いが湧き
ました。

 有峰を後に車で下界へ下りていく。森と猿の世界から、人間がつくった
景観の世界へ、法面工事、砂防工事、ガードレール、道路標識が出てくる。
いろいろなものが目に入ってくる。道路際の看板や、広告、ポスター、店
舗、住宅、コンビ二、それが日常の景色なので私の方がおかしいのでしょ
うが。聖から俗へ、美から醜へ降りてきたぞという気がしました。

 自然の風景で「醜」を感じること、場所というのは探すのが大変なほど
無い。私達が「醜」を感じるほとんどのものは人の手がかかった物です。
(平野の景色。富山は美しいほうです。茨城など首都圏で乱開発の成れの
果てのような場所へ行くと見ている心まで荒んでくることがあります。そ
ういう場所はアメリカにもありますが。)

 とりとめのない話になってしまいました。ただ、前回の日帰り有峰行き
はそういうことを私に気付かせてくれました。 この秋はどういう発見が
あるでしょうか?
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◆「秋の恵みの集い」参加者募集
  〜紅葉の有峰を満喫してみませんか〜
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1 目的  有峰で自然との共生を、五感を通して感じとります。

2 主催  社団法人富山県農林水産公社 

3 スケジュール 平成19年10月17日(水)から18日(木)
(10月17日)
  8時30分   富山駅北口集合、バスにて有峰に向かう。
  9時10分   あるぺん村での途中乗車
 10時20分 有峰着、オリエンテーション、きのこの話、昼食
13時 桐山にてきのこを採取しながら生態学習
16時 有峰ハウスチェックイン、入浴、夕食、囲炉裏の会
(10月18日)
6時30分 もちつき
9時30分 猪根山周辺で、きのこ採り
12時 昼食
12時40分 きのこの同定、ふりかえり
15時00分 有峰ハウス出発
15時40分 あるぺん村
16時30分 富山駅北口

4 募集人員  25名(多数の場合 抽選します)

5 講師    橋屋 誠さん(財団法人花と緑の銀行 中央植物園部)
 
6 もってくるもの
(1)必ず
  ア 17日の弁当(昼食)・水筒、保険証のコピー、雨具、長靴
  イ 長袖・長ズボン・帽子(色は、ハチの被害を避けるため黒いもの
    は避ける)、軍手
  ウ 参加費 6,700円(お釣のないようにお願いします)
(2)お持ちでしたら
   きのこを入れる篭、熊鈴
(3)有峰ハウスにあるもの
   ゆかた、丹前、歯磨きセット、フェイスタオル(バスタオルはあり
   ません)、ドライヤー

7 申し込み
葉書に、住所・氏名・性別・年齢・電話番号・乗車場所を記載して
  平成19年9月29日(土)まで(必着)に申し込んでください。
  郵便930−1458 富山市有峰
  社団法人富山県農林水産公社有峰森林部 秋の恵みの集い係

8 問い合わせ
(1)電子メールinfo@arimine.net
(2)電話 076−481-1758 担当 河原

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◆8月に寄せられた俳句
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 有峰村民の方々から俳句ポストに寄せられました8月の俳句を中坪達哉
さんに選んでいただきました。これからも優秀な作品を毎月掲載しますの
で、有峰へお越しの際はビジターセンターへお立ちよりいただき、俳句ポ
ストへ投稿してください。

8月 俳句ポスト    中坪達哉 選 (添削後)

有峰の緑に一と日染まらんと       富山市   小林 美幸

雲湧いて猪根平も夏めきぬ        砺波市   河原 芳博

秋の日のパレット模様ぶなの幹      高岡市   中川 正次

白幕を照らせば頭上岩燕         富山市   荻沢 明夫

梅雨明けて猿ののぞきし窓辺かな     富山市   佐々木広子

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◆樹木園散策路開設のお知らせ
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 ビジターセンター前の有峰記念館周辺を一周する遊歩道が開設されまし
た。延長は約200m、ブナ、ミズナラ、白樺、カエデ、ウワミズザクラ、
ミズメ、クロモジ、コシアブラなど、有峰の森を凝縮した自然が楽しめま
す。時間に余裕がない方や足腰に自信のない方でも、有峰の森を満喫でき
ると思います。入り口は有峰湖展望台側(有峰記念館正面向かって右側)
です。

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原稿や感想をお待ちしております。
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