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有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2006年1月21日 第95号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/中川正次
(発行日現在の有峰村民人口:502人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆第2回ありみね高校生学びの森の感想文
  1 はだしになって、がまんできないぐらい冷たい、
    すきとおった水の中で        白崎友貴(桜井高校)
  2 環境保全のため継続を        中田智也(氷見高校)
  3 唯一捕まったネズミは逃げたけれど  石黒千秋(雄峰高校)
  4 支援の色分けを感じない学び     
                小川徳重(にいかわ養護学校教諭)
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◆第2回ありみね高校生学びの森の感想文
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一昨年に引き続き、「ありみね高校生学びの森」の事業を、昨年実施しま
した。これは、県内の高校生から希望者を募り、生物教諭の指導を受けな
がら、有峰の自然を研究するものです。

目的は、力のある森「有峰」で共に学んだ経験を生涯の宝に、です。

6月に日帰り、8月に2泊3日、9月に日帰りの日程で行ないました。

参加した高校生は、11校19名でした。

有峰森林文化村の行事では、日帰り語り部講など、森の中に自分を、ただ
ただ置いてみる型の活動が基本です。山菜採り、きのこ採り、絵本づくり、
俳句などの行事も、基本としての森林浴の上に展開しているものです。

これらに比べて、ありみね高校生学びの森は、森の中に自分を置いてみる
ことからさらに踏み込んで、野外調査(場合によっては最新鋭の機器まで
をも使います)を行い、報告にまとめることまでを内容としています。

人生の進路選択の分岐点にさしかかった高校生諸君であればこそと、「共
に学ぶ」に力点をおいているわけです。

森の惑星―地球が危機に瀕しています。富山県でも、「とやま水と緑の森
づくり」の検討が進められています。地球の危機を思いながら、自分ので
きることからはじめ、そのできる範囲を徐々に広げていく。そんな若者に
育って欲しいと思います。

全国的に誇りうる事業内容となっているわけですけれども、現実は厳しい
ものがあります。それは、参加者の募集に苦労するということです。毎年、
ヒヤヒヤしているというのが実情です。

高校生に求められることが、森林環境学習の他にもたくさんあります。読
書。部活。ボランティア。もちろん、受験に直結する勉強も大事だと思い
ます。これらに競合していくのは並大抵のことではないのです。

有峰村民の皆さまには、ご家族やご親戚の高校生に声をかけていただけれ
ばと、お願いするところです。

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はだしになって、がまんできないぐらい冷たい、すきとおった水の中で 
              白崎友貴(桜井高校)
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今回の有峰での活動をとおして、一番感じたことは、自ら有峰に来て体験
して初めて本当の意味で「知る」ということの大切さです。学校の授業で
植物や動物の話を聞くだけのとはまったくちがいました。

自分で探して、見て、考えるというのは、とても新鮮で、わくわくして楽
しいものです。特に水の中に入って水生昆虫を調査したのは、とても気持
ちがよかったです。流れがゆったりした川で、はだしになって、がまんで
きないぐらい冷たい、すきとおった水の中で、ずっと水とにらめ合いをす
るのは、この活動が教えてくれた、一つの森とのふれ合い方でした。時間
を気にしないゆっくりとした時の中にいるのは、家にいるよりも、おちつ
けました。

木の名前や虫の名前を、ここでは知っていて当たり前のようでしたが、よ
く考えると知らない人の方が多いのではないかと思うと、少し嬉しくなり
ます。たくさんの人たちと一緒に活動したこの五日間は、本当にいい思い
出になりました。いつかまた、たくさんの思い出がつまった有峰に戻って
きます。
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環境保全のため継続を           中田智也(氷見高校)
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水生動物を調べたり木の樹高などを調べたりして活動した。有峰は下界と
違って涼しく、調査をするにはちょうどよいと思った。

環境問題がさわがれている中、こうした活動をすることで、自然について
の知識を学び、環境保全を考える第一歩になったと思う。とくに二酸化炭
素が増えて、砂漠化が進んでいるので、木を植えることがいいと思う。

そのためには、この有峰の学びの森のように自然と触れ合う機会をつくる
ことは大切なことだと思う。自然は、食物連鎖によって生態系が保たれて
いるので、人間はあまり手を加えない方がよいのかなあと思った。

世の中の環境保全のためにも、ぜひとも、有峰の活動を続けていってほし
いと心から思う。合計五日間は長いが、自分にとってかけがえのない、そ
してやりがいのある活動ができた5日間であった。
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最後の日に唯一捕まったネズミは逃げたけれど 石黒千秋(雄峰高校)
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有峰ですごした5日間は、私にとってとても有意義なものでした。

初めて来た時は、町と違う空気にとまどいながら先生の話を聞いていまし
た。森のブナなどの木の話や、カエル、イワナ、サンショウウオを実際に
見たり話を聞くのもおどろきの連続でした。

2回目に来た時は泊まりがけで、土の中の昆虫を調べるために土を採取し
たり、川の中に裸足で入って川の冷たさに気持ち良さを感じながら、石を
ひっくりかえして水の中の生きものをつかまえたりしました。でも、裸足
だったせいで足がとても痛かったです。

ネズミやサルのテレメトリー調査も初めてだったのですが、機械がとても
重くて、電波をとらえるのが大変でした。

顕微鏡での調査では虫のリアルさに気持ち悪くなったり、蝶の標本がうま
くできなくて先生に助けてもらったりしたのも良い思い出です。

最後の日に唯一捕まったネズミを先生が逃がした時はとても悲しかったけ
ど、自然に生きるものの力強さを感じることができました。

3回目の最後の調査では、これが最後だと思うと名残惜しい気持ちでいっ
ぱいになりました。私は今回の参加で最初で最後になりますが、また何か
の機会に有峰森林文化村に来たいと思います。
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支援の色分けを感じない学び   小川徳重(にいかわ養護学校教諭)
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今回、私が勤務する養護学校の生徒二人とともに参加させていただきまし
た。このような研修への知的障害を有する生徒の参加は、県内はもちろん、
全国的にみてもほとんど例のないことでありましょう。

障害者が健常者と共に何らかの活動に参加する際には、少なからず周囲の
「支援」を必要とするものです。しかしながら、その「支援」が障害者と
健常者を色分けするひとつの目印になっていることもあるようです。

ところが、今回は、有峰の豊かな自然そのものが大きくて優しい「支援」
となって全体を包み込んでおり、障害のあるものもそうでないものも、
「支援」の色分けをほとんど感じないままお互いが自然に参加できていた
ような気がいたします。

有峰の大自然とのふれあい、多様な生き物たちとのふれあい、個性豊かな
参加者やスタッフとのふれあい。有峰の森の優しさに包まれながら「共に
学んだ経験」は、私自身、本当に「一生の宝物」になりました。ありがと
うございました。
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