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ありみネット http://www.arimine.net/

有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2004年12月25日 第66号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/中川正次
(発行日現在の有峰村民人口:379人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆「ブナとミズナラのからまった木」の名前募集
◆ありみね高校生学びの森をふりかえって
(1)先生方がめちゃくちゃ楽しそう。そんな生き方をしてみたい
       小西崇之(富山東高校) 
(2)ありみね高校生学びの森の3条件  中川正次
(3)共に学ぶ姿勢の実現        柳川朋美 
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◆「ブナとミズナラのからまった木」の名前募集
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旧有峰ハウスの裏山に、ブナとミズナラのからまった不思議な木がありま
す。仲むつましい夫婦を連想させる、どちらの木も樹齢100年はゆうにあ
りそうな木です。

来年、この木のところで結婚式をしようという構想もあります。そこで、
この二本の木に一つの名前を、下記により広く募ります。
1 応募方法
(1) 締め切り 平成17年1月31日(月)消印有効
(2) 記載していただく内容
名前の案(3つ以内)。正式名称とふりがな。
例 有峰大助 ありみねだいすけ
住所、氏名、性別
(3) 応募手段
電子メール info@arimine.net
あるいはハガキ
930-0096
富山市舟橋北町4-19富山県森林政策課(有峰)
木の名前募集係
2 賞品
優秀作品3件を選定し、作者に、有峰ハウスペア宿泊券を進呈します。

3 当選者の決定
17年6月に、有峰森林文化村会議(会長富山県知事)が、当選者を決める
と同時に、採用する木の名前を決めます。

4 問い合わせ 
森林政策課有峰森林文化村係 電話076−444-4481 担当 中川
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◆ありみね高校生学びの森をふりかえって
(1)先生方がめちゃくちゃ楽しそう。そんな生き方をしてみたい
       小西崇之(富山東高校)
(2)ありみね高校生学びの森の3条件  中川正次
(3)共に学ぶ姿勢の実現        柳川朋美
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本年の有峰森林文化村の活動のうち、最も力を入れたものの一つが、あり
みね高校生学びの森です。その結果報告をします。

1 コンセプト
〜力のある森「有峰」で共に学んだ経験を生涯の宝に〜

森の中に入る。なぜだか、なつかしい。
それは、我々の遺伝子に深く刻まれた生命の記憶のせいかもしれない。 
自分が、森に吸い込まれて、森とひとつになっていくようだ。
森羅万象―――森はすべてを包含している。
森を知って、宇宙を知る。
森を知って、自分を知る。
森での学びによって、森の力を自分の力としたい。
生涯にわたる学びの一歩が、有峰の森からはじまる。

2 概要
(1)主催 富山県・社団法人富山県農林水産公社
(2)後援 富山県教育委員会・富山県高等学校校長協会・
      有峰森林文化村会議・北日本新聞社
(3)目的
力のある森「有峰」で、高校生が主体的に生物研究を行い、その経験を今
後の学びの糧として活かす。有峰を知ることで、富山県の自然環境への理
解と愛着を深める。

(4)内容
有峰の動植物について、生物講師のサポートのもと共同研究を行う。

(5)対象 富山県内の高校生(17名)

(6)指導 富山県高等学校教育研究会生物部会

(7)日程
   7月10日、8月2日から4日、9月25日(有峰にて)
   12月11日(富山市で研究発表会)

3 感想文
(1)先生方がめちゃくちゃ楽しそう。そんな生き方をしてみたい
    小西 崇之(富山東高校)
今回は1人だけでの参加で、家の人から「1人でいろんなところ行って、
変わった子だね」と言われた。小5のころからキャンプに参加したりして
いたので、けっこうよゆうを持って参加できました。

「ありみね高校生学びの森」では、本で見たことはあるけれども、実際に
はやってみたことのないこと、また、全く初めて見ることが多く、新たに
様々な経験ができて、とてもよかったです。水生昆虫をこんなにもじっく
りと観察したことはなかったし、プラナリアを見ることができたし、サン
ショウウオも初めてで、しかも3種類も見られたし、カエルも、カジカガ
エルは一度見てみたいと思っていたので、見られてよかったし、ヤマアカ
ガエル・田子ガエル・アズマヒキガエル(どれも初めて)も見られました。
オタマジャクシの口の模様で種類を見分けられるというのも初めて知りま
した。それから、魚は、なぜか有峰湖でトミヨがはんしょくしているとい
う話も知ることができました。さらに、熊の足あとを見ることができたし、
アカネズミ・ヒメネズミの観察もできたし、写真にはキツネが写っていた
し、土じょう動物を見るのも初めてで、教科書でしか見たことのない、カ
ニムシやダニや線虫やトビムシやハネカクシなどを見られたし、クワガタ
を偶然にもつかまえられたし、チョウの展しも初めてできたし、ひさびさ
に虫とりができたしで、とにかくすごい体験ができました。また、有峰に
来た第2回の初日に、天気が良くて薬師岳がきれいに見えたことや、第3
回目のときに宝来島が陸続きになっていたことや、キノコがたくさんあっ
たことなど、有峰を満喫できました。何より、標高1000 m にあったため、
涼しかったです。

有峰で体験してきたことで、最も心に残っていることは、ミドリシジミの
羽の色がとてもきれいで、「日本にもこんなのがいたんだな」と思ったこ
と、それから、サルに発信機を取り付けるところを見学させてもらったこ
とで、本当に貴重な体験ができたと思います。

あと、とても印象的だったのは、先生方がめちゃくちゃ楽しそうだと思っ
たことで、どうせならそんな生き方をしてみたいと思いました。有峰ハウ
スの最後の利用者だったというのも、しみじみとした気持ちで、思い出の
一つです。

あと、一番最初にというか、サブタイトルで、『〜力のある森「有峰」で
学んだ経験を生涯の宝に〜』というのがあるけれども、有峰にいる時は、
勉強だとか、いろいろな悩みとかを忘れて、また気持ちが大きくなって、
「どうにかなるさ、大丈夫だ」と思うことができて、本当に有峰は力のあ
る森だと思いました。

本当に、色々なことができて、この会に参加できて、よかったなあと思い
ます。本当にありがとうございました。
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(2) ありみね高校生学びの森の3条件    中川 正次(スタッフ)
ありみね高校生学びの森が成功したのは、3つの好条件がそろっていたか
らである。

1つ目は、有峰が力のある森であることである。豊かな森、雄大な森、明
るい森といった表現よりも、力のある森という表現がぴったりである。そ
の力を根源的に説明すれば、我々の遺伝子に深く刻まれた生命の記憶を呼
び戻す力と言ってもよい。有峰の森に力があることは、今回の企画の最大
の条件であった。

2つ目は、富山県高等学校教育研究会生物部会野外教材研究会の存在であ
る。平成13年に「有峰の生き物たち」を発刊するなど、この研究会の長年
にわたる有峰における研鑽が、今回の学びの森の大きな礎になった。生徒
たちは、テーマを設け、先生の指導を受けつつ12月11日の研究発表の準備
を進めた。その指導にあたったのは、出身校の先生でないことのほうが多
く、他校の先生から電子メール等を通じて指導を受けたケースがほとんど
である。全県一区で、17人の生物教諭が17人の高校生を教えたことになる。
高校生はもちろん先生にとっても、まさに生涯にわたる学びの節目になっ
たといえよう。このような成功の背景にあるのは、野外教育研究会のチー
ムワークのよさとフットワークのよさである。

3つ目は、有峰森林文化村の存在である。すなわち、115万円あまりの予算
と5人のスタッフの存在である。このどちらが欠けても、ありみね高校生
学びの森は成功しなかった。生徒から集めることができるお金には限界が
ある。また、野外教育研究会の財源にも当然限界がある。高校生たちの感
想文を読めば、115万円の県支出は、将来、大きな実を結ぶものと確信す
る。さらに、文化村スタッフは、教育委員会との交渉、チラシやニュース
レターの作成、機材購入、バスの手配等をしてきた。こうした縁の下の仕
事のお世話をさせていただいたことを、5人のスタッフは心から喜んでい
る。

こうした3つの条件がそろうことは、全国的にもまれなのではあるまいか
と考えている。力のある森とは、こうした条件をそろえる力すら持ち合わ
せているらしい。この事業が継続し、この学びの森から、生きていく上で
の何かを得た高校生が毎年育っていくことを、心から願っている。

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(3) 共に学ぶ姿勢の実現    柳川 朋美(スタッフ)
「ありみね高校生学びの森」で私が最も印象に残ったことは、皆で「共に
学ぶ」ことができたということです。森の中に入り、長い時間をその中で
過ごし、そこに生育・生息する生物をただひたすら見つめることは、何度
経験してもその興味が尽きる事はありません。そして、それらの時間を共
有した人の間には、不思議と一体感が生まれる気がしています。それは恐
らく、同じ時間のみならず、同じ感動をも共有している一体感なのではな
いかと思っています。森の中では、自分自身がヒトという生物であるとい
うことを実感するのかも知れません。

私は、森の中での高校生のみなさん、講師の方々の生き生きとした表情を
忘れることができません。樹木の1本1本を見つめ、森の構造を捉え、地
面に貼り付くように土壌動物を観察し、水の中を見つめる。森の中に入り、
これほどまでに生物と対峙するという体験は、なかなかできないと思いま
す。参加された方々すべてが、生物への飽くなき好奇心を持っておられた
からこそ、できたことだと思います。そしてその中に混ざり、私自身も数
多くのことを学ぶことができました。有峰の森と、高校生、講師の方々、
スタッフすべての力が一緒になり、「共に学ぶ」という姿勢が実現したの
ではないかと思っています。

1冊の本から学べることも大きいけれど、身近な「地域」というフィール
ドを通して学ぶことは思う以上に多く、個々の大きな財産となるのではな
いかと感じます。今回の企画が参加者すべての財産となり、来年以降も継
続的に続くことを願います。また、有峰だけでなく、今後様々な地域でこ
うした活動が活発になることを期待したいと思います。

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