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有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2004年11月13日 第63号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/中川正次
(発行日現在の有峰村民人口:378人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆平成16年度有峰林道冬期間閉鎖にあたって
     新木 富士雄(有峰森林文化村会議副会長、北陸電力社長)
◆第2回「有峰紅葉と俳句の会」作品 富山市・中坪達哉
◆「水と緑といのちの森」と俳句と  富山市・明官雅子
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◆平成16年度有峰林道冬期間閉鎖にあたって
     新木 富士雄(有峰森林文化村会議副会長、北陸電力社長)
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"有峰村民の皆様へ"

今年も有峰林道は11月12日をもって閉鎖いたしました。
有峰森林文化村は開村から3年目を迎え、本格的な活動を積極的に進めて
まいりましたが、その活動も雪とともに冬休みに入ろうとしています。

「水と緑といのちの森を永遠に」という基本理念の実現に向け、「春の恵
の集い」にはじまり「山びらき歓喜の集い」や「皆で仕事の集い」などの
森の集いシリーズを実施し、夏には「飛越交流サマーin有峰2004」、
秋には「有峰紅葉と俳句の会」、「山じまい感謝の集い」など、自然の中
で憩い、森を学び、守るために、いろいろな行事を計画・実施いたしまし
たところ、本当に多くの皆様にご参加いただき感謝申し上げます。

また、10月1日には、富山県がこれまで建設に努力してこられた有峰ハ
ウスの竣工式が盛大に行われ、今後の有峰森林文化村活動の新しい拠点が
できましたことを非常に喜ばしいことと思っております。文化村の拠点と
して有峰の自然を愛する多くの皆様が積極的に利用されることを期待いた
します。

今、私たちに感動を与えてくれた有峰の木々や動物たちは、しばらくの間
充電期間に入ります。きっと長い冬からめざめる来年の6月には、また新
しい感動を訪れる皆様に与えてくれることと思っております。

北陸電力では、先祖伝来の有峰の貴重な自然を守るため、今後とも富山県
や大山町とともに、有峰森林文化村懇話会の皆様や有峰村民の皆様からい
ただいた貴重なご意見を基に、引き続き努力していきたいと思います。皆
様方のご協力をよろしくお願いいたします。

最後になりましたが、有峰森林文化村会議の中沖会長が、11月8日退任さ
れました。中沖会長は、文化村の生みの親として自ら基本構想を練りあげ
られ、開村から有峰ハウスの建設まで、有峰森林文化村の活動に多大なご
尽力をされました。そのご功績に、村民一同心から敬意を表し、感謝申し
上げます。

なお、大変悲しいことですが、有峰森林文化村会議の清水副会長(大山町
長)が、10月31日に逝去されました。地元大山町の代表として心温まるご
協力に対し、深く感謝申し上げるとともに、謹んで哀悼の意を表します。

来年6月頃には、木々の緑と鳥たちもやってくるでしょう。又、皆様と元
気に有峰でお会いできることを楽しみにしております。
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◆第2回「有峰紅葉と俳句の会」作品  富山市・中坪達哉
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[講師吟]
  西谷
木の葉舞ふ猿(ましら)のごとく岩這へば  中坪 達哉

[特選句]
有峰の星ふりかぶる寒さかな       片桐 久惠

  西谷
たぎつ瀬に紅葉の渓の深まりぬ      野中多佳子

倒木の朽ちて列なす毒茸         内山 澄子

推敲の句帳にとまる赤とんぼ       高林 保子

炉埃の茶を啜りつつ夜の句座       成重佐伊子

秋蝶と見紛うばかり木の葉飛ぶ      山口 馨

神無月雲より白き薬師岳         新村美那子

たぎつ瀬の岩に消えゆく落葉かな     細野 周八

岩をよじ西谷の秋深きかな        練合 澄子

金平糖こぼしたような星月夜       明官 雅子

車窓より望む冠雪薬師岳         浜井 早苗

見上げればまた違う秋空の色       牧内 直哉

ミズナラの森にオカリナひびく秋     中川 正次

先頭にススキの原をかき分けて      穴田 親子

オオカメノキの枝先見ればはや冬芽    柳川 朋美

編集部注
10月16日17日に、16人で、吟行をしました。一昨年に続き2回目です。こ
れらの俳句の会をこれからも続けていくこと。さらに、有峰ビジターセン
ターにおいてあるポストで集めている俳句を積み重ねていくことにより、
俳句を、有峰森林文化村の大きな柱として、育てて行きたいと願っていま
す。なお、一昨年の作品は、有峰森林文化村新聞 2002年11月30日 第9
号に載っています。
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◆「水と緑といのちの森」と俳句と  富山市・明官雅子
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その日の朝は、俳句の勉強を始めて一年経ち初めての一泊吟行を不安な気
持ちで迎えた私に、「元気」を与えてくれる素晴らしい快晴に恵まれまし
た。

そして、いい句を作りたいと背伸びをせず、有峰の美しく雄大な自然の中
で2日間を楽しく過ごすことができたらいいと思えた時、肩の力が抜けて
「勇気」が湧いてきたのです。

「有峰紅葉と俳句の会」の参加者は、年齢も句歴も様々ですが俳句を思う
気持ちは誰にも負けない精鋭の方々と、私たちをガイドしお世話して下さ
る富山県有峰森林文化村の、有峰を思う気持ちは誰にも負けない優しく頼
もしい三人の方々でした。

一行が冷タ谷遊歩道入口に立った時、全員で手をつなぎ円陣を組み目を閉
じました。

遠くのせせらぎが聞こえ爽やかな風の音がし、そしてつないだ手に心音と
温もりが伝わった瞬間でした。遊歩道をゆっくり散策していくうちに、森
に抱かれて心がまっ白になり、いつの間にか幼子に戻っていく自分に驚い
たのです。

人間の存在の本当に小さなこと、自然に生かされていることを改めて思い、
この美しい自然を永遠に守り続け未来に生きる人々にも心と体で受け止め
てもらいたいと思いました。

少し疲労を感じてきたその時、オカリナの音が森の中に響き私たちの心を
あたたかく包み込んでゆきました。そして、広場に腰掛けて休憩をしてい
る時、ハーモニカの音も加わり全員で合唱をしました。心が癒されるひと
ときでした。

私は確信しました。この森の中での感動を素直に十七文字に表現すること
ができたら、きっと一生の宝物となる私の一句ができると。

その夜は有峰ハウスでいろりを囲み句会がありました。初めてお会いする
方とも俳句を通してすぐに打ち解け、緊張の中にも楽しく心満たされる時
間を過ごしました。

句会を終えて外に出ると、今までに見たことのない程美しい星空でした。
秋の季語、「星月夜」だったのです。

今回の吟行で忘れられない思い出とともに、句もいくつか作ることができ
ました。

これからも俳句の勉強を続けていけば、いつかまたこの感動を思い出しそ
れを句にすることができるかもしれません。

最後に、的確なガイドと優しい心遣いで、二日間お世話くださった三人の
方々に心より感謝し、今後の一層のご活躍をお祈り申し上げます。
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