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有峰村民の皆様と、ほぼ2週間に一度、双方向で交流するメールマガジン
有峰森林文化村新聞 2004年10月16日 第61号
編集/有峰森林文化村会議 編集長/中川正次
(発行日現在の有峰村民人口:370人)
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━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆有峰全体とセットにしてこその有峰ハウスの完成
◆今、都会を好むことが、私たちの「学び」をなくしている
       桜井高校・大江 緑
◆平成16年9月に寄せられた俳句から
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◆有峰全体とセットにしてこその有峰ハウスの完成
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有峰森林文化村の拠点施設「有峰ハウス」が、有峰湖畔に木造で完成しま
した。10月1日にその竣工式が開かれました。有峰の麓の大山町上野地区
の獅子舞保存会のみなさんによる獅子舞が、雲ひとつない秋晴れの空に映
えました。

この施設は、有峰の自然と調和する木造とし、県産材を利用した木の良さ
を体験できる施設となっています。

有峰ハウスは木材(構造材と造作材)を約521立方メートル使用していま
す。これは、富山県の平均的な住宅約15棟分になります。

有峰ハウスの建設の経過を、宿泊棟の廊下に貼り出していますので、是非、
ご覧ください。文化村の指導員が、毎日、デジカメで写しては、軽妙なコ
メント付きでインターネットで報告していたものです。特徴を、説明しま
す。
(1) 有峰生まれの木
本館とは少し離れて、薪を燃やす囲炉裏棟があります。ここの木材は、有
峰で育った木を使用しています。大黒柱は、林道南岸線にある林道記念碑
周辺の推定樹齢230年、胸高直径58cmのネズコを使用しています。ただし、
林道通行の安全のために伐採されたものです。壁や柱は、昭和38年に林道
西岸線沿いの平五郎谷(へいごろうだに)、冷タ谷(つべただに)周辺に
造林されたスギを使用しています。また、囲炉裏棟の構造は「うだつ造
り」といって、昔、有峰に暮らす人々の家に使用されたものと同じです。

(2) 自然に耐える斜め柱
標高1,100mに位置する有峰ハウスは、冬季間4mに達する雪に覆われ、この
重さに耐えなければなりません。このため、これまでの建物はコンクリー
トなどを使用してきましたが、有峰ハウスでは斜め柱を効果的に配置し、
木造で建設することができました。厳しい自然に耐えるため、食堂・研修
室の柱の数は56本もあり、これらは全て県産スギを使用しています。

(3) キズがつきにくいスギ材フローリング
有峰ハウスはフローリング材にも県産スギを用いています。スギ材は柔ら
かく座り心地も良いものですが、キズがつきやすい材でもあります。
有峰ハウスでは、富山県木材試験場が開発した圧密加工技術を用い、材の
表面だけを硬く、キズがつきにくくしながら、木そのものが感じられるフ
ローリング材を使い、木の良さを発揮しています。

(4) 見えないところでささえる梁
本館の東側に宿泊室が並ぶ宿泊棟があり、渡り廊下で食堂などが並ぶ管理
棟とつながれています。宿泊棟では、雪の荷重に耐えるため、大きな梁を
使用しています。大きなものでは、太さ42cmもの梁を使用しています。廊
下や部屋の一部にその姿を見ることができます。

(5) 適材適所
有峰ハウスは浴槽の湯縁や天井、トイレの壁などにヒノキを使用していま
す。ヒノキは腐りにくく、水を使用する箇所での使用に適しています。場
所に適した木を選んで使用しているものです。肌触りも木によって違いま
すので、実際に触れて違いを感じてみてください。

旧の有峰ハウスの料金と比べて、3倍以上、高くなったことから、お客様
が入るかどうか心配でならないというのが正直なところで、リピーターの
お客様を増やすことだと考えています。

具体的には5つのアイデアを考えています。

(1) 有峰トランプ
52枚のカードに、植物、動物、歴史、風景を表現したものです。囲炉裏棟
で、カードを伏せて一枚選んでもらい、それをスタッフが説明する。この
絵解きをしたいと思います。

(2) 一泊二日の語り部講
これまで、日帰り語り部講では、公民館単位に、冷タ谷遊歩道散策、ハー
モニカ合唱をしてきて、大きな満足をしていただいてきました。この基本
型に、餅つき・絵手紙教室・天体観測などを付け加えて一泊二日の語り部
講にすることにしています。

(3) 特別メニュー型の語り部講
一般公募で行っている、美術、俳句、絵本、山菜、きのこなどの語り部講
を充実したいと思います。

(4) 日帰り行事
日帰り語り部講や、県政バス、高校生サマースクールのように、その日の
有峰ハウスの利用はなくても、日を改めて、有峰を訪れてみようというお
客様を増やす行事を、丁寧に行いたいと思います。

(5) 薬師岳登山のお客様
薬師岳登山のお客様の利用を促す工夫も検討しなければならないと思いま
す。

宿泊施設単体としては、不十分な点もあると思います。しかし、有峰全体
における森林文化活動を背景にした宿泊施設としての有峰ハウスは、まこ
とに素晴らしいと確信します。そこをよりどころに、有峰ハウスの利用を
促していきたいと思います。
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◆今、都会を好むことが、私たちの「学び」をなくしている
       桜井高校・大江 緑
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編集部注 県内高校生が、生物について延べ5日間調査研究した、「あり
みね高校生学びの森」については、後日詳報します。参加した大江さんか
ら、次の感想文が寄せられました。この感想文をもって、「ありみね高校
生学びの森」の速報とします。

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知らないことばかりを学べた。学校で学んだことを、実際、目で見て、手
でさわり・・・と、とにかくすべてが新鮮で、勉強になった。山というと、
不便だ!!というイメージが強く、行く機会があまりないため、知らない
ことが多いし、知りたいと心から思うことがなかった。

しかし、今回参加したことにより、山が大好きになったし、次、また行き
たいという気持ちになることができた。私にとって、「有峰」「ありみね
高校生学びの森」への参加は、とてもすばらしいものだ。

今、都会を好むことが私たちの「学び」をなくしている。

山、森、自然が教えてくれる大切なものをこれからもつなげていきたい。
来年も、「ありみね高校生学びの森」が開かれることを願う。
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◆平成16年9月に寄せられた俳句から
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帰りゆく燕を見上げ猿並ぶ        早川 武彦
初紅葉木々の間に間に有峰湖       往蔵 久雄
秋晴れや熊泳ぎたる有峰湖        白井 美香 
千草分け全速力のいのちかな       中坪 達哉
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